
国会ではコメ問題で論戦です。備蓄米をめぐり、小泉農水大臣に野党側から「バナナのたたき売りではないか」と追及する声が出ています。小泉農水大臣と立憲・野田代表のやりとり全文です。
コメの価格高騰の原因は?野田代表:
具体的な問題に入る前にですね、基本的な認識をお尋ねをしたいと思うんですけども、今日は、米の高騰、米価の高騰について絞って、質問していきたいと思うんですけれども、米価の高騰の原因なんですけども、これは昨年秋の猛暑のまさに不作の問題と、あるいは訪日客が急増したという消費増などの、まさに米不足が原因だったのか、それとも流通の問題ですね。目詰まりの問題。どちらかというと前大臣は、こちらが真犯人じゃないかと思ってたように思うんですけども、大臣はどうお考えなのか。というのは、やはり、問題の本質をよーくつぶさに検討して理解しておかないと、問題解決は出来ないと思うんです。正しい処方箋を書くには正しい診断が必要だと思うんです。まず基本認識からお伺いしたいと思います。
小泉農水大臣:
今、野田代表のほうからは、高騰の理由は何なのかと。前大臣の思いというのは、流通の目詰まりだったんではないか、私はどう思ってるのかということでありますけども、今代表がおっしゃった中で、私も複数いろんなところから声を聞きます。インバウンドの消費が予想よりも多く、米の消費につながって、結果として不足感が出てるんじゃないかとか。そういったこともありますが、ただですね、この6年産米については、生産量は前年より増えてるんですよね。減っていて今不足なのではなくて、18万トン増加する中で、減っているのはどこかというと、全農さんを初めとする集荷業者への生産者の出荷量が減ってるんです。集荷量が31万トン減少している。なので、恐らく一般の方からすると、こんなに足りないから米の生産量が減っているというふうに思ってる方はいらっしゃるかもしれませんが、実はそれは増えているんです。ただ、集荷量が減っている。
ですので、こういったところがどうなのかというのが、流通全体を見て検証っていうのは、私は代表がおっしゃるとおり今後必要だと思います。減ってるところ、どこが増えてるかっていうと、この集荷業者以外のところが増えてるんですよね。ここが前年より44万トン、増えているということであります。この結果、例年とは異なる調達ルートとして、業者間の取引市場から、スポット的に高い価格で仕入れることが必要となったと。ですので、これは私は生産者の方と、この前日曜日に埼玉県に行って米農家さんと話をしたときに、これは全国植樹祭の後にお話をしたんですが、今、スポットで5万っていう数字なども出たりしている中で、何も手を打たないと、もしかしたら、それは6万とか、さらに上がりかねないような状況なので、ここは、備蓄米の放出っていうのも、理解をできるっていう声を生産者からもいただきました。
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こういったスポットで高い価格が入っていることも、一つは、今現状としてはあります。また、米の不足感が継続する中で、集荷業者から生産者に支払われる概算金が前年と比べて高い中で、集荷と卸の間の相対取引価格、これも秋以降継続して上昇しているともに、端境期まで在庫を持たせなきゃいけないっていうことをやはり卸の皆さんも考えますから、あまり大量に出さずに、少しじわじわと出さなきゃいけないっていうことも含めた、やはり不足感というものが、棚の現状だったり、消費者の皆さんの感覚としても、私は出ているのが現状なのではないかなと捉えています。
備蓄米の放出をどう総括するか? 小泉大臣「国民の皆さんも期待したほどの値下がり効果がなかった」野田代表:
しっかりと分析をした上で、今いろいろお話しされましたけど、それに対しての処方箋をしっかり変えていくということが大事だと思います。気合が入ってることは分かりますけれども、気合だけではなくてですね、正しい分析が前提だと思いますので、お願いをしたいと思いますけども、もう一つね、大事な総括は備蓄米の放出は、前大臣のもとでも3回行われました。これをどう総括するかなんですね。
結果的には、残念ながら店頭に十分に出回っていないこととか、高騰変わってませんよね。先週も5キロ当たりの値段は高くなったし今週も高くなってる、ずっと引き続き異常な高騰が続いたまんまで効果がないじゃないですか。私は、3回の従来の備蓄米の放出、これをどう総括するか。これぜひお伺いしたいのは、確かにね、同じ政権の新旧大臣だから、言いにくい部分もあるかもしれないけども、それは、トランプ大統領がバイデン大統領を全否定するようなことは出来ないかもしれないけど、正しい総括がないと、次に進めないと思いますよ。ぜひ御見解をお聞かせいただきたいと思います。
小泉農水大臣:
まず1回目から3回目、一般競争入札という形で、10万トンずつ、備蓄米の放出をやられたわけです。そういった中で明らかになっている一つは、なかなか店頭に並ばないことです。スピードが足りない。そしてもう一つは、一般競争入札ですから、高い値を入れた方が落とすわけです。そのことが結果として、そこまで、国民の皆さんも期待したほどの値下がり効果がなかった。
これを受けて、私は1週間前に就任をしたときに、農水省の中で議論をしたのは、既に4回目の一般競争入札をそのままやっていたら、実は今日が一般競争入札4回目の初日に当たる日だったんです。だけどもそこを続けていても、このスピードは加速化は出来ないだろうと。こういったことも判断をし、私の判断でありますが、随意契約という形に変えて、競り上がることがない、そういった形をとりました。そしてもう一つの課題である、スピード感を持ってということは、流通の形を変えなければいけないので、対象を大手の小売りさんにさせていただいて、直接届ける。こういった形をもって、結果として、週明けには、事業者の方が努力をしてくださったおかげで、2000円の備蓄米が店頭に並ぶことになっている。このスピード感は、やはり、今後様々な、いろんな課題もあるかもしれませんが、まずはこの随意契約で、今までの課題を乗り越えるということに、今は一定程度効果が出てきたのではないでしょうか。
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野田代表:
今の総括は、いわゆる入札では効果が出なかったということ。だから、随契に踏み込んだということだと思います。随契に思いを至ったということは、一つの突破口を開こうという意味では、理解できる部分もあるし、我々がそれに思いが至らなかったということは残念に思ってですね、もっと気づきが遅かったなと思うんですけども、気づきが遅かったというよりも、随契は財政法上の問題、課題があると、従来は説明をされてきたから、そこに至らなかったわけなんです。今回は、大臣が26日の会見で、政治判断で随意契約で売り渡すことを決めましたと、政治判断ということをお話をされていましたけれども、法的な問題はクリアが出来たと解釈していいんでしょうか。ぜひその点は、御説明をいただきたいと思います。
小泉農水大臣:
財務大臣も総理大臣もお勤めをされた方に、この財政法上とか、あとは今回実はかなりこう議論したのは会計法なんでありますが、こういったことを私から述べるのは大変恐縮なんですが、これまでの政府備蓄米の売渡しは、流通の円滑化を図ることで、結果として価格の安定を図る、これが目的でありました。
会計法令に基づいて、契約の目的を踏まえて一般競争入札により実施をしてきました。ただ、先ほど申し上げたとおり、なかなか店頭に並ばない、こういったことも受けまして、安価で安定的な米の供給を図っていく観点から、今回新たな目的として、備蓄米を安価で安定的に供給すること。これを目的として、売渡しを行うこととしました。
今回の目的による備蓄米の売渡しは、随意契約の要件である会計法第29条の3第4項にある、契約の目的が競争を許さない場合、に該当することから、この随意契約により政府備蓄米の売渡しを行うこととしました。財務省と農水省とコミュニケーションをとりまして、この法律に対する理解なども確認をした上で、最終的に農水省として判断したことであります。
「バナナのたたき売りじゃない」コメの適正価格をどう考えるか野田代表:
財政法のお話出ましたけれども、従来はこれ法的な解釈が厳しいなと言われてたのが財政法の29条の3の4項、契約の性質または目的が競争を許さない場合、緊急の必要により競争に付することが出来ない場合、及び競争に付することが不利と認められる場合においては、政令の定めるところに随意契約によるものとするということなので、緊急であるとか、ということを意識したんだと思うんですけども、昨日の我々の部会の中では、この政令に定めるところによるってのはどこなんだと。聞いても、回答がなかったと。今日まで来てないということだったんですね。
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そこはしっかりと明確に答えられるようにしておかないと、私今日はちょっと法令上の問題ぐりぐりは止めようとは思ってません。ここは今日はスルーしますけれども、しっかりと根拠を説明した上でいかないと、法治国家ですので、しっかりとその対応をお願いをしたいと思います。
ですが、これは先ほど鈴木貴子委員の質問にも重なるんですけれども、この米の適正価格について、総理が、5月21日の党首討論のときに驚くべきことに、金額を明示して、3000円台とおっしゃったんですね。いや、驚いたんですけども、これも驚きましたけれども、たちまち、農水大臣就任されてから、2000円程度と、もう3000円でも驚きましたけども、2000円と数字を明確にされたということなんです。バナナのたたき売りじゃないんで、気合は分かるんですけども、それが適正価格かどうかということなんですね。適正価格というのは、消費者にとっては安いほどいい、これ間違いないです。一方で先ほど出てきているように、生産者にとっても、適正価格は何なのかということを、バランスよく考えていかなければいけないじゃないか、農政というそういうもんじゃないかと思いますけども、いかがでございますか。
小泉農水大臣:
これよく今でも混同されて、報じられることもあるので、ちょっと丁寧に説明させていただくと、石破総理が3000円台と言ってるのは、全国の平均の、今4200円と出ているものを、3000円台に持っていきたい。こういった意思を述べています。
私が2000円と言ってるのは、今の4200円を落ちつかせていくためには、2000円の備蓄米を放出しなければいけない。そして今回、この2000円が適正かということで御質問をいただきましたけども、生産者の方にとって、今の様々な物価や資材の高騰や人件費の高騰などを踏まえたら、この2000円が生産者の方にとっての適正ではないと思います。
しかし今回、我々備蓄米を、古い備蓄米を出しますので、この古い備蓄米をおろしていく価格としては私は適正だと思います。ですので今回は、高過ぎているマーケットを、2000円の備蓄米、そしてこれから新たな随契では1800円とか出てきますけども、こういったものを入れることによって、確実に安定した方向に、下がっていくということをもって、生産者の皆さんに、消費者の米離れを防ぐんだと、こういったことを御理解をいただくということを丁寧に進めていきたいと思います。
野田代表:
数字をお話しするときはやはり丁寧な御説明を、総理も足りなかったと思いますよ。大臣も今のお話では、少し理解できるようになりましたけども、ぜひ丁寧な説明を努めていただきたいと思うんです。その上でですね、当面は米の値段を下げることに主眼を置いて、消費者の観点で進めるという姿勢を強めていらっしゃるということだと思うんですね。
ただ私はバランスってのがあって、さっき納得価格ってお話をされてましたけど、生産者すごい今不安でね、3000円台でもきついなと。2000円台なったら、とてももたないなと思ってる人たちがたくさんいらっしゃるんです。その人たちのことも配慮するような政策をこれから随時出していかないと、バランスを欠くと思ってるんですね。今はね、例えば消費者の視点でという右足を出すと。でもいずれはね、やはり生産者のことを考えてますよと言う左足を出す。やっぱり、右足ばっかりいっちゃったらバランス悪い農政になりますよね。右足左足と進めながら前進するものだと思いますので、その辺のバランス感覚というものもあるぞということを、ぜひこれからはお示しをいただきたいというふうに思うところであります。
備蓄というのはこれは玄米じゃないですか。この玄米は、私は精米や袋詰めというところがネックになっていて、これまでの入札によるいわゆる売渡しにおいては、なかなか店頭に出てこなかったというのは、例えばJA全農などに売渡したけれども、この袋詰めとかね、いわゆる精米の問題がやっぱりネックになってる部分があったんじゃないかと思うんです。精米や袋詰めをどう克服していくということをしっかり考えていかないと、消費者に提供されるには時間がかかってしまう可能性があると思いますけれども、それについての大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
“ネック”をどう克服する? 小泉大臣「ありがたいお声が寄せられた」小泉農水大臣:
今回まず随契の対象として大手の小売さんを対象としたのは、まさに野田代表が御指摘をされた点をクリアして、スピーディーに店頭に並べることができる。この能力を持っているからだと私は理解をしています。
来週、棚に並ぶという事業者におかれては、自分たちのグループで精米会社を持っていたり、そして袋については、既存の袋で対応して、シールで備蓄米という形で張る形でやっていく、こういったことをもって新たなパッケージングが必要ないと。こういった対応をされるところもあるというふうにも聞いております。
そして、精米については、昨日大変ありがたいお声が寄せられまして、日本酒の業界の方からですね、実は今、日本酒の酒米を精米をするところががら空きだと。そこの部分を活用できる余力があるから、具体的に協力の申出をしたいと。こういったお声をいただいて、今、農水省と、日本酒の業界の方と、今お話をさせていただいてるところでもあります。
こういった世の中にあるこのストックの中でも空いているところの活用というのを、農水省とこれから随意契約で結んでいくところのマッチングなども含めてやっていくことは一つ効果があるのではないかなと思っております。そしてあさってから始めていく町のお米屋さんと中小スーパーに対する随意契約、この中で特に町のお米屋さんについては、店頭に精米機をお持ちですので、今回国の備蓄米を精米せず、この玄米のまま店頭にお持ちをすることも出来ます。ですので、様々な形を検討しながら、スピード感を持って、そしてできる限り、広く地域に、この2000円もしくは1800円、備蓄米が行き渡るような努力を続けていきたいと考えております。
野田代表:
私もですね、玄米をストレートに小売にお渡しするようなやり方も可能ならばね、やっぱりやったほうがいいのではないか。それだけやっぱり短縮出来ますんでね。ということはぜひ御検討いただければというふうに思います。
それからですね、備蓄米ってのは国有財産ではありますけれども、こども食堂などへは無償提供が行われてるんですね。これは私は意義のあることだと思う。そのね、無償提供というのを拡大することが出来ないかどうかをちょっと今日はぜひ、提案をしたいと思いますので、御検討いただければと思うんです。
一つはですね、4月から、学校給食用の米価が大幅な値上げがありました。学校給食っていうのは、今保護者が負担をしてますよね。保護者、大体小中学校で、毎年、年単位で5万円ぐらいかかっています。この5万円の保護者の負担を増やすわけにはいかないんで困ってるんですよ。
一方で、財政力のある自治体は、学校給食の無償化っていいますかこれ全体を3割ぐらいです。これ学校経営にとっても厳しい状況になってるんです。子供たちの給食、栄養大事じゃないですか。特に米が高過ぎて困ってるような状況が出てきているということ。それからもう一つ、病院なんですよね。病院の食事っていうのは、健康保険法で決まってますからね値段が30年で、ほとんど上がってきてないんですね、上がってきてない中で、病院食の提供ってのは物すごくこれ大変で、栄養も考えなければいけない。入院してる間に元気になってほしいという思いを持ちながらも、これも相当に苦労してるという状況が今生まれています。こういうね、給食の現場、学校給食の現場とか、あるいは病院食、こういうところに無償提供するような可能性、ないんでしょうか。御検討いただけないでしょうか。提案させていきます。
小泉農水大臣:
思いとしては受け止めさせていただきたいと思います。一方でこども食堂等に対して無償交付、これを行っているのは、目的が食育ということがあり、対価を得て運営をされている施設の経常的な運営経費の支援に充てるのは難しいというふうに理解をしています。
一方で、政府の備蓄米の売渡しに当たっては、集荷業者、卸売業者、小売業者の方々にも、病院や学校給食等への備蓄米の円滑な供給に配慮いただくようにお願いをしてきたところであります。法律の中にもですね、この主要食糧の交付は、主要食糧を試験研究または教育の用に供しようとする場合に行うことができるという、こういった書きぶりでありますので、今の代表の提案を受け止めつつ、法律にのっとって、できる限り現場に、病院など、様々なところに配慮が行くように、通知などはしてるんですけども、しっかりと目配りをしていきたいと思います。
野田代表:
かつて、お父様の時代の小泉政権下で、社会保障費を自然増2200億円削るということをやりました。あのときも病院大変だったんですけど、今回ね、インフレ下の病院って物すごい今大変なんですよ。病院経営、特に公立病院の赤字など深刻です。その中で、病院食でも物すごい苦労してるという状況がありますので、さっきの学校給食の問題含めて、今、法の解釈の話されましたけども、随契についても、果敢に解釈に挑んだわけなので、ぜひこれ前向きに検討していただきますようにお願いを申し上げたいというふうに思います。
今後のことについて、触れていきたいと思うんです。先ほどの生産者の配慮について私お願いしましたけれども、かつて我々が、農家の戸別所得補償制度を導入したとき、これは旧民主党政権の時代ですが、大臣の評価とても厳しい評価だったというふうに私は思っています。でもね、大臣のお考えはこれから多分、米はもっとつくりたい人がもっとつくればいいと、どんどんつくったほうがいいというお立場ではないかと思うんですね基本的には。いわゆる生産の目安などありますけども、そういうものを乗り越えてつくりたい人がもっとつくっていいんじゃないかというお立場ではないかと私は思いますけど、そうすると、国内需要を超えて生産をすると、米価が生産コストを割り込む懸念が出てまいります。そういうときに、米のトリガーというのを発動して、主要主食用米を生産する販売農業者に交付金を交付する。食用米の直接支払い制度、これを導入したらどうかという提案を我々しています。これについての、大臣の御見解をお伺いをしたいというふうに思い
小泉農水大臣:
これは立憲民主党さんから、様々提案をいただいてる一つの主食用米直接支払い、これが米のトリガーと、こういうふうに称されてるという、承知をしています。私が承知しているところだと、これを予備費約100億円ということで、御活用されようというアイデアだと思います。
ただ一方で、今後考えたときに方向性として私は意欲ある方にお米をつくっていただきたい。それは代表がおっしゃったとおりの思いを持ってます。ただ、マーケットがない中で、つくるだけつくって、つくれって言ったんだから、国は買上げなきゃ駄目だとかそれは全く違うと思います。ですので、しっかりと意欲のある方につくっていただける環境等、そしてまた、余ったら海外に売ればいいって言う方よくいるんですけども、海外のマーケットでマーケットメイクをしてない中で、それをやって、なかなかマーケットメイクは出来ませんので、しっかりとこの海外の販路開拓ということは、きめ細かく、やはり体制整備や、様々な流通や商社や、様々な方との協力関係を構築しなければ、そんなに安易に余ったから外へ出すってことは、難しいと思います。
ですので、しっかりと今後の方向性の中では、つくるなっていうことではなくて、しっかりと需給に応じた生産、需要に応じた生産というものが、かなうような形で方向性を考えつつ、まず目の前で、このお米の異常な高騰を抑えて、中長期のことも、政府挙げて検討していければと思っております。
野田代表:
当面、消費者を意識した農政で進めていくということについては一定程度私は理解をすると申し上げます。米離れって心配です確かに。この間の党首討論のときに、総理に、1人の人間が1年間に食べる米が35キロって私が言ったら、すごい反響があったね。50キロじゃないかっていうんですよ、多くの人から。2022年の政府の調査だと50キロです。これ一般的広がってますけど、今年の3月にある独立行政法人が、調べたら35キロになってたんで、ちょっと衝撃を受けたんで、35キロって言ったら世の中に知れ渡ってなかったんでみんな驚いちゃったみたいですけども、それぐらいにもしかすると、調べてる期間が違うんでね、何と整合性ないかもしれませんが、米離れ進んでるんじゃないかと私も意識があるんで、そちらに対する対応は大事だと思います。
一方で、一方でですよ、やっぱり生産者がね、こんなんじゃやっていけないと思って農業から離れてしまうことの危機感、農業基盤っていうのはやっぱり農地と農業者だと思いますんで、農業者が減っていく、米をつくる人が減っていくことに対する危機感も強く持たなければいけないという意味で、さっきのトリガーっていうのは、有効な方法だと思いますので、ぜひ前向きに検討していただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
「農家の皆さんの懸念がない中で、しっかりと落ちつかせていく」野田代表:
最後にですね、外国産米の輸入についてどういう御見解かお伺いしたいんです。私は大臣が、この間の所信表明で、昨日ですか、米国の関税措置に関わる日米交渉に当たっては、農林水産業を犠牲にしないという方針ということを言われました。恐らく2019年の日米貿易協定というのは、自動車に高い関税が課せられようとしてるところから、それに対して農産物が犠牲になったという意識がおありになるんだろうと思うんですね。そういう意識で、多分方針を示されたんだと思いますけれども、外国産米についての輸入、これ、どういうお考えで?
小泉農水大臣:
外国産米については、代表も御存じのとおり、ミニマムアクセス米、こういった形もあれば、最近ではですね、300を超える関税をあえて払ってでも買い付けて、そして店頭に並べているスーパーなども出てきているような現状です。
なので、私はこういったことを、代表がおっしゃったように米離れ、そして一部の国産米離れ、これを食いとめなければならないという思いで、備蓄米の安値での放出っていうものをやっています。備蓄米はもう御存じのとおり、数に限りはあります。しかし、この供給力を供給量を増やして、マーケットに対して、この異常な価格高騰は抑えていくと。そのためには、今備蓄米を活用しつつも、このマーケットに対するメッセージとして、あらゆる選択肢を排除しないっていうメッセージは、マーケットに向けても、我々政府としての農水大臣としての思いは伝えなければいけないと思って、私は今あらゆる選択肢を排除せずというふうに、申し上げています。
一方で、生産者の方が御心配されることにならないように、今、この随意契約の備蓄米なども活用しながら、マーケットに対して強烈に、メッセージを伝えていますので、鈴木貴子部会長からは、インパクトが強過ぎるというふうに言われますけどそれぐらいやらなければ、この右肩上がりの米価の高騰は、トレンドが変わらないので、私は今、手を挙げていただいた事業者の皆さんの御協力もあって、来週以降、棚に並んでいきますので、私はそういった農家の皆さんの懸念がない中で、しっかりと落ちつかせていく、そういった軌道に、必ず載せていきたいというふうに思っております。
野田代表:
私心配していますが、備蓄米が既に前大臣によって31万トン放出されて、今、随契のもとで20万トンが終わり、間もなく10万トン、これも多分すぐなくなっていく可能性があるとすると、残り30万トンじゃないですか。
それも、無制限に放出する可能性も示唆されていると。備蓄って何なんだろう。南海トラフあったときどうするんだろうと。しかも今回ね、方針として、買戻し条件つけてないじゃないですか、じゃあどうやって補償するんだろう。私は外国産米を、実は補充の材料として大臣が考えてるんじゃないかと思うんです。MX米77万トンですが、主食用は10万トンあるじゃないですか、など含めて、そういうことを考えている節があるんじゃないかなと思ったんですが、肝心なところで時間がなくなってしまいました。ありがとうございました。