監督らの代理徴収常態化=奨学生からも学費―日本大

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2025年06月10日 14:01  時事通信社

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時事通信社

日本大の看板=東京都千代田区
 日本大では一部の競技部で、監督やコーチが入学金や授業料を部員の保護者らから受け取る「代理徴収」が常態化していた。大学側の了解は得ておらず、捜査幹部は「こうした集金方法が不正徴収につながったのではないか」と指摘する。

 日大側によると、一部の部は大学に無断で、学費などは部名義の口座に振り込むよう求める請求書を保護者らに送付。部でいったん受け取った後、大学に納めていた。

 日大は2014年度ごろから、全競技部に何度も代理徴収の禁止を通知していたが、昨年の調査で、この徴収方法が一部で続いていたことが判明した。

 代理徴収を続けていたのは、重量挙げ部やバスケットボール部、自転車部など9部。支払いを免除されている奨学生から学費相当額を受け取るなどしていた。

 陸上競技とスケート両部は「学費支払いは免除されている」と説明しないまま、54人から計約6800万円を集めていた。ただ、重量挙げ部以外はいずれも、「奨学生以外の部員の授業料に充てた」などと説明し、私的流用は確認されなかったという。

 代理徴収について日大元関係者は「おかしいと思ったが、(部幹部に)聞いてはいけない雰囲気だった」と話した。

 不正徴収を巡る日大との民事訴訟で、難波謙二容疑者(63)は、同大の一部の競技部では、一定額の寄付を前提に、実績が足りない入部希望者らを奨学生として入学させる慣習があったと説明した。

 同容疑者によると、00年ごろ、この慣習を別の部の監督から教わり、その後、自身もやるようになった。「寄付金」の受領に当たっては、授業料などと合わせて部の口座に振り込ませる代理徴収の形を取っていた。

 同容疑者の代理人弁護士は取材に対し、こうした資金の集め方は「重量挙げ部に限ったものではない」と強調した。

 日大は取材に対し、「代理徴収が可能な状態ではあった」と説明。24年度からは競技部が学費などを代理で受領できない制度にしたという。 

このニュースに関するつぶやき

  • もう体育会を全廃するしかない。脳筋どもに自浄作用が無いことがこの一件でよく分かった。学業に来た学生達が気の毒すぎる。
    • イイネ!19
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