日産、新型「リーフ」発表 航続距離は600km超え 25年秋に米国から投入

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2025年06月18日 08:20  ITmedia NEWS

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 日産自動車は6月17日、第3世代となる新型EV「日産リーフ」をグローバル向けに発表した。デザインを一新したほか、国内WLTC基準で600km以上の航続距離を実現した。栃木工場と英サンダーランド工場で生産される。2025年秋に米国で販売を開始し、その他の国でも順次展開予定。価格などの詳細は販売開始時期に発表する。


【写真はこちら】新型リーフの外観・内装を見る(全12枚)


 エクステリアデザインは、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」という日産のデザインランゲージを発展させたクロスオーバースタイル。空気抵抗係数(Cd値)0.26を実現(欧州向けは0.25)し、リアにはLED 3Dホログラフィックリアコンビネーションランプを採用。見る角度により奥行きが変化するホログラム効果を生み出す。


 インテリアデザインは、12.3/14.3インチのデュアルディスプレイを統合したインタフェースを採用。64色から選択可能なアンビエント照明のほか、調光パノラミックガラスルーフを設定し、電子調光技術によりボタン一つでガラスの透明度を調整できる。シートは前席、後席ともにゼログラビティシート構造を採用。一部グレードには前席ヘッドレスト内蔵スピーカーを含む10スピーカー「Bose Personal Plusプレミアムオーディオ」も用意する。


 先進機能として、「インテリジェントアラウンドビューモニター」は、「3Dビュー」「フロントワイドビュー」「インビジブルフードビュー」が利用でき、さまざま視点から周囲の状況を確認できる。日本向けにはプロパイロット2.0を搭載。一部地域では、前方車両との距離を自動調整する「インテリジェントディスタンスコントロール」を実装する。


 駆動系は、モーター、インバーター、減速機を一体化した新開発の「3-in-1 EVパワートレイン」を初搭載。従来モデルより10%小型化し、新しい高剛性モーターマウントによりモーターの振動を従来比で75%低減する。「アリア」と同じ「CMF-EVプラットフォーム」を採用しており、サスペンションはフロントがストラット、リアがマルチリンクを搭載する。


 液冷式リチウムイオンバッテリーを52kWh/75kWhの2種類用意。75kWhモデルではWLTC基準で600km以上の航続距離を達成(52kWhモデルは発売時期に公表予定)し、最高出力・最大トルクは、52kWh仕様が130kW/345Nm、75kWh仕様が160kW/355Nm。150kWの急速充電を使うことで、10〜80%まで最短35分で充電可能。北米市場向けにはNACS充電ポートを採用し、米Teslaのスーパーチャージャーでも充電できる。日本はCHAdeMO方式、欧州はCCS方式を採用する。


 新型リーフには、車載充電器(OBC)から発生する熱を利用してバッテリーを効率的に加温するといった、クルマ全体の冷熱システムを一括制御するエネルギーマネジメントシステムを搭載。寒冷時の回生性能を向上させるとしている。さらに、ナビゲーションと連動したナビリンクバッテリーコンディショニング機能を搭載し、走行ルートに応じてバッテリーの温度を最適化する。


 「V2L」(Vehicle-to-Load)機能により、室内と荷室にそれぞれ120Vのコンセントを搭載し、合計最大1500Wの電力を使用できる。日本仕様ではV2H(Vehicle-to-Home)機能も継続採用し、車両バッテリーから家庭への電力供給や停電時のバックアップ電源として活用できるほか、太陽光発電の電力を車両に蓄電することも可能。欧州仕様では、将来的にV2G(Vehicle-to-Grid)にも対応予定。車に蓄えた電力を電力網へ供給できるとしている。



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