日テレ社長「月曜から夜ふかし」倫理違反に言及「スタッフの研修にあらためて取り組み」

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2025年10月27日 15:02  日刊スポーツ

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日本テレビ

日本テレビ福田博之社長が27日、都内の同局で定例会見に出席し、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が21日に日本テレビが3月24日に放送したバラエティー番組「月曜から夜ふかし」の街頭インタビューの恣意(しい)的な編集に、放送倫理違反があったと結論づけた件についてコメントした。


福田社長は「真摯(しんし)に受け止めて、現在行っている再発防止策などについて、さらに足りないものはないのか精査し、体制強化、スタッフの研修にあらためて取り組みをスタートさせております」と話した。


同番組では、中国出身の女性が中国では飛んでいるカラスをあまり見かけないと語ったインタビューを、カラスをよく食べるという文脈で話したかのように放送。日本テレビは制作スタッフが意図的に編集していたと認めて謝罪した。同委員会は取材から放送に至るプロセスを検証する必要があるとして、4月に審議入りしていた。


同委員会は同局や制作会社へヒアリングを行い、担当ディレクターがオチのあるおもしろい内容になると考えて、音声をつぎはぎする編集を単独で行ったことを確認した。発言していない内容を発言したかのように放送した結果、取材対象者がSNS上で誹謗(ひぼう)中傷される事態に至った。


なぜ事案の発生を防げなかったのかについても検証。「放送内容の正確性を担保し、番組の制作過程に不正がないかどうか疑念を持つ意識が制作幹部に希薄だったこと」、「取材対象者に放送内容の真正性を確認する場が放送を許諾するよう仕向ける場となっていたり、番組の制作過程で生じた疑念を制作陣全体に共有する仕組みがなかったり、不正抑止のための仕組みが機能不全を起こしていたこと」、「制作陣が取材対象者は自主的にオチのある発言をし、視聴者はそれを冗談だと受け止めると一方的に期待して、笑いやオチを優先させる中で、不正リスクの軽視につながった組織風土が醸成されたこと」に問題があったと認めた。また、他国の人々の感情を尊重する姿勢が不十分であったとも付け加えた。

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