文化勲章親授式で、天皇陛下から勲章を受ける元プロ野球選手・監督で現ソフトバンク球団会長の王貞治さん=3日午前、皇居・宮殿「松の間」(代表撮影) 文化の日の3日、皇居・宮殿で文化勲章親授式が行われた。元プロ野球選手・監督で現ソフトバンク球団会長の王貞治さん(85)、ノーベル化学賞受賞が決まった京都大特別教授の北川進さん(74)ら8人が出席し、天皇陛下が勲章を手渡された。
陛下は受章者に「長年努力を重ね、大きな業績を収め、文化の向上に尽くされてきたことを誠に喜ばしく思います」と述べた。
他の受章者は、歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さん(81)=本名片岡孝夫▽心臓血管外科学の川島康生さん(95)▽民俗学の小松和彦さん(78)▽ファッションデザイナーのコシノジュンコさん(86)=本名鈴木順子▽美術評論の辻惟雄さん(93)▽有機合成化学の山本尚さん(82)。
受章者8人は式後、宮内庁で記者会見した。野球界では6月に亡くなった長嶋茂雄さんに続く受章となった王さんは「本当に光栄」と述べた。米大リーグ・ワールドシリーズでのドジャースの連覇を「われわれ日本人にとっても素晴らしい試合だった」とたたえ、「他のスポーツも随分出てきているので、野球をもう一度、日本のトップスポーツにするべく、みんなで力を合わせていきたい。この受章がすごく私自身の背中も押してくれると思うので、頑張っていきたい」と抱負を語った。
山本さんは「やっとこれで一人前の研究者になったという気がします」と述べ、北川さんは「(化学の)大先輩でもある山本先生と一緒に頂け、大学の先輩でもありますので、非常に光栄に思っています」と話した。

文化勲章親授式を終え、記者会見する元プロ野球選手・監督で現ソフトバンク球団会長の王貞治さん(右)=3日、宮内庁

文化勲章親授式を終え、記念写真に納まる(左から)小松和彦さん、山本尚さん、コシノジュンコさん、川島康生さん、辻惟雄さん、王貞治さん、片岡仁左衛門さん、北川進さん=3日午前、皇居・宮殿東庭