
【ミラノ16日=木下淳】26年ミラノ・コルティナオリンピック(五輪)のジャンプ競技で、出場全種目を終えた高梨沙羅(29=クラレ)が、一夜明けて心境を打ち明けた。市内のチームジャパンハウスで行われた日本選手団のメダリスト会見に出席した。
脚光を浴び、失意に打ちのめされ、また喜びに包まれた4大会連続の五輪を終え、会見の最後に唐突な質問を受けた。
「五輪は好きですか?」
すると、笑みを浮かべながらマイクを手に取り、こう答えた。
「今回、ようやく楽しめました。やっぱり前回大会で、自身の中で本当にやってはいけないことをしてしまい、自分が正直、この場に戻ってこれるなんて、その時は1ミリも思っていなかったんですけれども」
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前回22年の北京大会に自ら言及。混合団体のスーツ規定違反から4年間の本心を打ち明けた。続けて「そう思わせてくれたのも、一緒に変わらず飛び続けてくれた仲間のおかげでし、受け入れてくれた日本チームのおかげでもある。自分がやるべきことで言うと、やっぱり、しっかり自分のパフォーマンスをすること。この4年間をかけて、できる限りのことを、このスキージャンプっていう世界のためになることを模索しながらやってきたつもりではあって、その全てが正解とは言えないものもあったと思うんですけど、すごく試行錯誤して過ごしてこられた4年間だったと思うので、またこの舞台に戻ってこられて、そしてまた混合団体に出場できて、メダルを取らせていただけて。本当にたくさんの人の支えでオリンピックにいられているんだな、っていうのはすごく思っていて。その中で、楽しくスキージャンプができたのも、皆さんおかげです」
会見の冒頭には「チームのおかげでメダルを持ち帰ることができるので、たくさんの方に見ていただけたら。今はホッとした気持ちです」と穏やかな笑顔も見せていた。
全日程を終え、会場のプレダッツォから下山してミラノへ。14年ソチ五輪から4度目となった今大会は、個人ノーマルヒルで初めてトップ10を逃す13位だった一方、混合団体で雪辱の銅メダルを獲得した。前日に行われた最終の個人ラージヒルでは、合計234・5点で16位だった。
前夜の試合後は「スキージャンプは2本そろえないといけない。次に向けて反省を生かしていきたい。たくさんの方に支えてもらって(団体では)メダルを取らせてもらった。もっと力になれるようなパフォーマンスができるよう、精進したい」と話していた。
前回22年の北京大会では自身のスーツ規定違反による失格もあり、現役引退か悩んだが、競技続行を決意した。4年後、万感のリベンジを果たし「ここで積み上げてきたものを出せないと、もう私の競技人生、終わりだな」との思いで2本、飛び切った。
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18年平昌大会の個人ノーマルヒルに続く銅メダル。「今回のメダルの方が厚みというか、重みは感じる」と同じ色でも喜びは格別だった。借りを返せた大会を全うし、晴れやかな表情で登壇したメダリスト会見だった。
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