小惑星探査機「はやぶさ2」の模型 数々の故障に見舞われ、満身創痍(そうい)の状態でミッションを終えた初代「はやぶさ」の教訓を踏まえ、航行に欠かせない機器の信頼性や耐久性を向上させた「はやぶさ2」。打ち上げからの6年で小惑星「りゅうぐう」までの往復52億キロを飛行し、その後も別の小惑星に向けた旅(拡張ミッション)を続けている。
しかし、設計寿命は地球帰還まで。拡張ミッションに入ってからすでに6年が経過し、あちこちに不具合が生じ始めている。
航行を支えるイオンエンジンは4基中3基が故障。りゅうぐう往復には使わず、温存していた1基も劣化の兆候が見え始めているといい、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の三桝裕也・拡張ミッションチーム長は「どこまで延命して使っていけるかがミッション継続の鍵だ」と話す。
三桝さんによると、2031年の最終目的地となる小惑星「1998 KY26」へは、残る1基が稼働できれば到達可能。ただ、起動時に放電が多発するなどの不具合が見られるため、残り少ない燃料を多めに噴射するなどして負担を減らす方策を取っている。
昨年3月には、姿勢を制御するリアクションホイールの1基が停止して機体の姿勢が乱れ、一時は最低限の通信だけが維持された状態に。その後に復活したものの、慎重な運用が続く。
このほか、通信用アンテナや機体のヒーター制御、観測装置の一部にも不具合が見られるという。

2014年8月に撮影された小惑星探査機「はやぶさ2」=神奈川県相模原市