セクシー女優に年齢制限はある?「超お姉さん系女優」の“需要とギャラ事情”を紐解く

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2024年06月15日 16:20  日刊SPA!

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元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半が経過したところで引退を決意し、現在は同人作品やセクシービデオの脚本など、あらゆる方面で活躍中。
◆“オトナの世界”は何歳まで働けるのか

 夜職は期間限定の仕事であり、20代が限界値……なんてのはちょっぴり前の話。働き手が増え、現在は年齢の天井が高くなっているらしい。30代、40代のキャストが歳を公表しながら昔と変わらぬ人気を博すのも、珍しい光景ではなくなった。

 ただ、夜の世界は個人事業主。昼職の終身雇用制度も崩壊中だが、元からそんなシステムがない業界なので、年齢を重ねることによって先行きが不安になるのは紛れもない事実である。

 果たして夜の仕事は何歳まで頑張れるのか? 水商売とセクシー女優に分けて解説していこう。

 まず最初は「夜職」について。ここでは、大人のお店(時に風呂屋だったりデリバリーサービスだったり)や飲み屋などの仕事を「夜職」として話を進めていきたい。ぶっちゃけ、これらの商売の限界値はだいたい60歳くらいまでである。世の中では「30代を超えたらもう終わり」のイメージが付いているが、実は40代、50代もそれなりに需要が高い。

 オトナのお店はキャストの平均年齢がミドル以降のお姉さん専門店さえ存在するのだから、中高年も戦えるフィールドは用意されている。飲み屋の場合も同じで、売り上げさえ持っていれば、クラブで働いたり、店を持つことだって可能なのだから、皆さんが想像する以上に長く頑張れるのだ。

 もちろん若い子が集まる店に比べれば客数は少ないので、勤務先を選ぶ際の幅は狭くなってしまう。でも「どこにも行けない状態」とは言い難いため、選択肢に限りがあると言えど、60歳くらいまでなら何とか働く店が見つかるだろう(稼げるかどうかはわからないが……)。

◆セクシー女優は何歳までできる?

 ただ、セクシー女優の場合だと60歳はキツくなってくる。四十路、五十路モノというジャンルはあっても、お姉さんから“超お姉さん系”はマニア向けの領域へ突入する。と、なれば六十路になると、かなりニッチな扱いを受けるのは容易に想像がつくかと思う。

 世の中には超お姉さん系にテンションが上がる人々がいるため、一定数の需要があるが、当然キラキラ20代単体女優に比べると大きな売り上げは期待できない。つまり、「数字が作れない=制作費がかけられない=ギャラが低くなる」ということ。ギャラの話だけでなく、セクシー女優の多くは「超絶お姉さんカテゴリに入るまでやりたくない」といった理由により、どこかで見切りをつける人がほとんどだ。

 今まで女優歴を重ねてきたベテランが六十路になれば、人気度に応じて価値がつくものの、最盛期より明らかに落ちるのは目に見えている。70、80歳まで活動するなどまず無理で、そこまで応援してくれるファンがいたらもはや神の領域といえるだろう。

 余談だが、なぜ中高年モノはやたら着物を着させたがるのか。そしてパッケージに書かれた文字のフォントが似たり寄ったりなのか。たかなし亜妖が持つ長年の疑問なので、誰か教えてほしい気持ちでいっぱいである。

◆夜職生命が短い理由

 夜職が短命な理由は、何も需要が減ってしまう点だけではない。体力が持たない、お酒などで健康が損なわれる、そして求められる内容が濃くなり、ノリと勢いだけではモームリなデメリットが関係している。

 基本的にお酒を飲まなければならないし、営業メールやLINEのストレスは大きいし、まず第一に夜更かし生活の連続だ。激しい運動はせずとも地味に体力を奪われ、昼夜逆転が続くと段々体調がおかしくなってくる。若い頃は気にならずとも、年齢と共にじわじわとしわ寄せがやってくるらしい。

◆夜職は頭を使わなければならない職業

 また、年齢を重ねれば功績が積み上がり、「人間として成長していて当たり前」のレッテルを貼られるため、仕事ぶりを厳しくジャッジされるようになる。可愛い、キレイ、若いだけで人気を集めていても、長くは続かない。接客スキルやテクニック、人付き合いの良さ、自分の見せ方を理解し、自己プロデュース能力に長けていなければ稼ぎは落ちる。

 夜職は想像以上に頭を使わなければならない職業だからこそ、細部まで突き詰められないと地獄まっしぐら。プレッシャーや過去と現在の差に耐えられずに辞めてしまう人が大半なのだ。

◆年齢を重ねた後の収入は?

 オトナの世界は、基本的に年齢を重ねると稼ぎが少なくなる。20代のころは200万、300万当たり前だったのが半分に下がるなんてよくある話。これは当時と同じ売り上げを保っていられなかったり、ハードルを下げた店(つまりギャラも安い)へ移籍したり、体力や体調の問題で出勤日数を大幅に減らすのが原因と言えよう。

 若い子が絶対正義ではないけれど、悲しいかな夜職は20代が有利な世界。フレッシュな人材には期待を込めて星5つ的な感じで、先行投資がてら高いギャラ(時給やバック)を提示するけど、年齢を重ねている人への投資はかなりギャンブル。もともと数字を持っていない40代、50代を甘やかすほど業界は優しくない。
 
「夜職は成績を残せたらそこそこの年齢までは粘れる。しかし、体力等の限界を考えると、一般職よりかは遥かに短命」というのが私なりの考えだ。闇金ウシジマくんのとあるチャプターで“キャストが高給取りなのは退職金を前貰いしているようなもの”、というセリフがあるが、あながち間違いではない。

 延命措置は取れても、寿命自体は長くないのは働いている当事者が痛いほど理解している。令和のナイトワーカーは可能な限り稼いで、パパッと第二の道へ進むパターンが多いとのことだが、この話題はまた別の機会に話そうか。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

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