「世界一幸せ」クオッカ笑顔=小型カンガルー、園の人気者―絶滅回避へ募金・埼玉

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2024年08月28日 07:31  時事通信社

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時事通信社

口元がにっこりと笑っているように見えるクオッカ=埼玉県東松山市の埼玉県こども動物自然公園(同県提供)
 口元がにっこりと笑っているように見えることから、「世界一幸せな動物」とも呼ばれるクオッカ。小型カンガルーの一種で、国内では埼玉県こども動物自然公園(同県東松山市)だけで飼育されている。その愛くるしさで高い人気を誇る一方、絶滅の恐れもあるとされ、園は飼育環境の向上に向け寄付を呼び掛けている。

 クオッカはカンガルー科の有袋類でオーストラリア西部の島に生息し、体長40〜50センチ、体重3〜4キロほどに成長する。湿地や草木の密集地を好み、暑さが苦手だ。同園の田中理恵子園長によると、島にはクオッカ目当ての観光客も多く訪れるが、違法な餌付けが健康に悪影響を与えているとされ、「何もしないと10年後には絶滅するのでは」と危機感を募らす。

 クオッカを同園で初めて受け入れたのは2020年3月。コアラなど豪州生まれの動物の担当者となり、02年には現地まで会いに行くほどクオッカに魅了された田中園長が、開園40年の節目に受け入れを企画。豪政府による厳しい審査を経て雄2匹雌2匹の計4匹を迎え入れた。

 今では繁殖にも成功して9匹まで増え、クオッカの画像を載せた園の公式X(旧ツイッター)の閲覧数は2億回を超えるなど人気を博している。

 同園は、絶滅を回避するため、夜行性のクオッカが快適に過ごせるよう、薄暗く涼しい室内で生活できる環境整備に取り組むことを決定。資金は寄付で賄うことにしており、6月から募金を開始した。目標は1000万円で9月末まで受け付ける。田中園長は「多くの人にクオッカを知ってもらい、かわいさ以外の魅力も見つけてほしい」と話している。申し込みはhttps://www.parks.or.jp/sczoo/guide/006/006178.htmlから。 

このニュースに関するつぶやき

  • 豪州は日本の捕鯨にも文句を付け人が襲われてもサメも駆除せず動物愛護精神にあふれた国ですが実は世界一動物を絶滅に追い込んだ国でもある。
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