なぜ平成? 朝ドラ『おむすび』の狙いを聞く 制作統括・宇佐川隆史氏「よく失われた30年と言われていますが…」

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2024年09月29日 10:00  ORICON NEWS

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連続テレビ小説『おむすび』の場面カット(C)NHK
 俳優の橋本環奈が主演を務める、連続テレビ小説『おむすび』(月〜土 前8:00 NHK総合 ※土曜日は1週間の振り返り/月〜金 前 7:30 NHK BS、BSプレミアム4K)が30日にスタートする。このほど制作統括・宇佐川隆史氏がインタビューに応じ、劇中の時代設定に“平成”を選んだ狙いを聞いた。

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 今作は、“どんな困難も明るくたくましく乗り越える”をモットーとする平成時代のギャルが、人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を“食の知識とコミュ力”で解決しながら、目には見えない大切なもの(縁・人・時代)を次々とむすんでいく、平成青春グラフィティー。

――『おむすび』の時代設定に平成を選んだ理由は?

■制作統括・宇佐川隆史氏

 直近の3作『らんまん』『ブギウギ』『虎に翼』は、かなり昔の時代設定かつ、それぞれにモデルとなる人物がいる。やはり朝ドラとしては、いろんなことに挑戦して可能性の幅を広げていきたい。現代なのか、はたまたもっと昔だったりとか…。とにかく違うことにトライしたいという感覚は持っていました。

 その上で平成を選んだ理由としては、私や(脚本の)根本ノンジさんの中に“ある手触り”があったんですよね。今作に向けての話し合いが始まったのが令和4年頃で“平成の総括”が始まっていた頃。よく経済の専門家の方に『失われた30年』『平成はいろいろあって大変だったよね』と言われていますが、でも私達の見解としては、そうはいっても何とか生きてきたし、なんなら楽しかったよね、頑張ってきたよね』という感じで盛り上がったんです。

 そう考えた時に、現在というものに過去が繋がっているのであれば、平成の力強さを描くことで、少し楽観的になるかもしれませんが『だから今も大丈夫だよ、今を頑張っていこうよ、楽しんでいこうよ』というふうにストレートにメッセージをお届けできるんじゃないかと。そう思って平成という時代に決めたという感じです。

 物語がスタートするのは、のちに“ゆとり世代”と言われる時代の2004年なんです。平成のボリュームゾーンは90年代とかで、私も青春時代は90年代でした。ではそこ描けばいいんじゃないか、楽しい部分を描けばいいんじゃないかという意見もあるんですけど、そうじゃなくどういう時代だったんだろうと考えたときに、ある意味で特別な時代に設定せず、平成のど真ん中の2004年から始めました。

 無理に平成をいい時代に見せたいというわけではない。でも『私たち楽しかったよね、頑張ってきたよね』というところは、ちゃんと生きた証として見せたい。すべて今に繋げるため、今を元気づけるために平成を選びました。

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