今回は、内閣府の調査から孤立死を身近に感じているのはどんな人なのかを確認して、今後の備えについて紹介します。今からできることを考え、自分らしい安心できる暮らしを目指しましょう。
孤立死のリスクを高く感じるのは、結婚経験がない人、離婚して1人暮らしをしている人、子どもがいない人
内閣府による「令和5年度 高齢社会対策総合調査（高齢者の住宅と生活環境に関する調査）の結果」では、孤立死（誰にも看取られることなく、亡くなった後に発見される死）について身近に感じるかを尋ねており、結果は以下のとおりです。
全体では「あまり感じない」（36.5％）が最も高く、「まったく感じない」（13.0％）と合わせると「49.5％」となっています。一方、孤立死を身近に「とても感じる」（14.4％）、「まあ感じる」（34.3％）という回答者を合計すると「48.7％」となり、結果はほぼ同じ割合となりました。
孤立死を身近に感じる人の詳細を確認すると、現在の結婚状況では、「結婚したことがない者」（68.8％）、「配偶者あるいはパートナーとは離婚している者」（64.9％）の割合が高いです。次に、子供の有無（同居、別居別）でみると、「子供はいない者」（70.0％）が高い割合を示しています。同居者でみると、「同居者はいない者（ひとり暮らし）」が（73.4％）と7割を超えています。
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さらに、子どもがいない人が、近所付き合いや親戚との関係も希薄であれば、孤立死のリスクは高くなるといえそうです。
おひとりさまが孤立死を防ぐためにできること
もし、将来、自分は1人暮らしになるかも……という人は、今からどのように備えたらよいでしょうか。できることを5つご紹介します。1：健康的な生活を心がける
栄養バランスの良い食事、運動、質の良い睡眠を心がけることで、心身の健康を保ちましょう。心身が健康であれば、適度な外出、人との交流も続けられ、孤立死のリスクを減らすことができます。2：社会活動に参加したり近所の人と仲良くしておく
近所付き合いやボランティア活動に参加することで、周囲とつながりを持つことが可能になります。人とのつながりが深ければ、もし異変があっても、誰かに気づいてもらえるはずです。|
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3：SNSでコミュニケーションをとる
外出が難しい場合は、インターネットやSNSを活用し、自宅からでも家族や友人と交流を続けましょう。1人暮らしの人にとって、自宅で、費用もそうかからず人とコミュニケーションが図れるのは良い気分転換や生きがいにつながるでしょう。4：民間の安否確認サービスや見守りシステムを利用する
宅配弁当などのサービスを利用し、日々の用事のついでに定期的に安否確認をしてもらうことは、効率がよく、安心感も得られます。さらに企業が提供するさまざまな見守りサービス、見守り家電等をうまく活用して、離れて暮らす親戚・縁者との間に安否確認できる導線を作っておきましょう。サービスにより費用はさまざまですが、月1000〜3000円程度から利用できるようです。5：老人ホームや高齢者シェアハウスへ入居する
血縁関係者ではない人々と暮らすシェアハウスや老人ホームなどに入居すれば、他者との交流を楽しみながら安全に生活することができます。まとめ
社会活動に参加したり、知り合いを作っておくことは、大きなお金をかけなくてもできることです。孤立死を心配している人は、早いうちからどんな対策があるかを調べておくことで安心感が得られるのではないでしょうか。文：舟本 美子（ファイナンシャルプランナー）
3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
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