フィリピン当局は4日、南シナ海で領有権を争う中国の艦船から、放水砲や体当たりによってパトロールを妨害されたとして映像を公開し、中国側を非難しました。
フィリピン当局は、南シナ海のスカボロー礁付近で4日、中国海警局の船から「危険な妨害行為を受けた」として映像を公開しました。
フィリピン沿岸警備隊と漁業水産資源局が海上でのパトロールを行っていた際、複数の中国海警局の船から放水砲を発射されたり、体当たりされたりしたと非難しています。
フィリピン側は「漁業者の権利と安全を守る」としたうえで、「南シナ海における国益を守るため、引き続き警戒する」と強調しています。
スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域の内側にありますが、中国が実効支配を続けていて、領有権争いが激化しています。
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一方、中国海警局は4日、フィリピン沿岸警備隊の4隻の船がパトロールをしていた中国海警局の船に「危険な方法で接近した」とする報道官談話を発表しました。
談話では、フィリピン側の船が「中国の領海に侵入しようとした」として、中国側は「法令に基づき取締りを行った」と主張しています。