毎年この時期のお笑い界は、賞レースで盛り上がりを見せる。『THE W』や『M-1グランプリ』も大いにお茶の間を沸かせた。ORICON NEWSでは恒例の『2024年ブレイク芸人ランキング』を発表。その結果、お笑いトリオ【ぱーてぃーちゃん】が1位を獲得。ほかにも、上半期にはTOP10入りしなかった芸人もランクインした。
【ランキング表】ぱーてぃーちゃん、令和ロマンのほか、上半期には圏外だった芸人がTOP10入り■『おもしろ荘』出身、個々の活動で認知度を上げブレイク
1位となったのは、すがちゃん最高No.1(以下、すがちゃん)、金子きょんちぃ、信子からなるお笑いトリオ【ぱーてぃーちゃん】。芸風は、信子・金子きょんちぃのギャルと、チャラ男のすがちゃんによる「パリピ漫才」。信子ときょんちぃの自由奔放なボケに対し、すがちゃんが「ダメなんだぜ」などとキザなツッコミを入れるという流れが主だ。2022年の『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の「おもしろ荘」をきっかけに、徐々にお笑い番組などにも出演するようになっていった。
そして今年12月には、テレビ放送の調査・測定を行うニホンモニターが発表した『2024テレビ番組出演本数ランキング』で『2024ブレイクタレント』3位にランクイン。2023年から144本増の304本と大きく出演本数をプラスした。
露出増の結果、ユーザーからも「個人でバラエティー番組にも出てたりして顔を覚えた」(佐賀県/40代/女性)、「なんだかんだで番組に出ており、ソロ活動も増えている印象があるので」(東京都/40代/男性)などの声があり、認知度をアップさせた。
芸人以外にも、信子が『不適切にもほどがある! 』(TBS系)に、すがちゃんが『GO HOME〜警視庁身元不明人相談室〜』(日本テレビ系)とドラマ出演も果たし、活動の幅を広げた。「メッシュ入れた女の子が、ギャル口調だけどまっとうで良いなと思ってます」(東京都/40代/女性)、「すがちゃんの成長を見続けたいと思ってしまうほど、すがちゃんが可愛らしい」(新潟県/50代/男性)など、個々へのコメントも寄せられていた。
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『M-1』連覇! 「時代に合ったスタンス」が評価
上半期1位だった【令和ロマン】が年間では2位に。22日に行われた漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2024』(ABCテレビ・テレビ朝日系)では、2年連続でのトップバッターではあったが、見事20代目王者に決定。前人未到となる連覇を達成した。
同ランキングの調査期間は放送前であったが、昨年の『M-1』優勝からの活躍が目覚ましかったようで、「『M-1』優勝からテレビはじめメディアに多く出ており、CMでも多く見かけるから」(神奈川県/20代/女性)、「さすが『M-1』王者!という活躍だったと思います」(北海道/30代/女性)との声が多数。
今年4月からはTBS系バラエティー『ラヴィット!』(前8:00)に木曜隔週レギュラーとして出演しているが、レギュラー番組は多くはなく、CMやラジオなどで活躍している。そんな姿にユーザーからは「出演番組がとても多いというわけではないのに活躍されていて、量より質という芸人の新しい活躍方法を見せてもらった気がします」(宮城県/30代/女性)、「時代に合ったスタンスで評価されている」(埼玉県/30代/男性)など、新しい活動スタイルに評価の声が寄せられている。
とはいえ、『2024テレビ番組出演本数ランキング』の『2024ブレイクタレント』でも5位にランクイン。昨年40本だった出演本数が169本と大幅に増加した結果に。
『M-1』では過去最多1万330組の頂点に立ち、“日本一”の称号と賞金1000万円を手にした【令和ロマン】。直後に放送された『有働Times』への出演を果たした2人は、3連覇は目指さず卒業する意向であると明かしている。
■『ラヴィット!』ファンからの熱い支持で3位に急浮上
上半期ではTOP10圏外だった、お笑いコンビ「かけおち」の【青木マッチョ】が、単独で3位にランクイン。『ラヴィット!』出演をきっかけに話題を集め、初登場でTOP3入りと大躍進を遂げた。
「かけおち」は、お笑いトリオとして活動していたが、10月31日に鈴木ロン毛の脱退で、青木マッチョと赤木ぼうずのコンビに。青木は、事務所の先輩である野田クリスタル(マヂカルラブリー)が経営するトレーニングジム「クリスタルジム」のトレーナー及び受付として勤務しており、名前の通りマッチョな体つきが特徴だ。
今年4月に『ラヴィット!』に初出演したことから、コンスタントに同番組に出演。ユーザーから「無名な状態から『ラヴィット!』に出演して、その後のはね方がすごすぎるから」(兵庫県/20代/男性)、「SNSで見かけていて密かに推していたのですが、まさか『ラヴィット!』で毎日のように出るとは…!! 色んな特技があるので引き続き活躍してくれるといいなと思っています!」(東京都/20代/女性)、「春に一度深夜の番組で見たと思ったら、『ラヴィット!』にどんどん出ていろんな特技やキャラを知らしめて、いまやCMにもたくさん出ているから」(兵庫県/40代/女性)と、ブレイクぶりに驚きの声が寄せられている。
■『水ダウ』人気バラエティーやYouTubeで話題の芸人がTOP10入り
お笑い芸人にとって、テレビや劇場以外にYouTubeやTikTokといったSNSも重要なメディアとなっている。
4位にランクインした【タイムマシーン3号】は、テレビ出演も多いが、「タイムマシーンさんは、バラエティーのトークやロケが面白いのと、YouTubeチャンネルでの2人の掛け合いが毎回ツボでいつも楽しく観ているので」(富山県/20代/女性)、「YouTubeも好調でいろんな番組でも見かけるようになってうれしい」(鹿児島県/40代/男性)と、YouTubeに関するコメントも多く寄せられた。YouTubeチャンネル「タイムマシーン3号Official YouTube Channel」は、10月に登録者100万人を突破した。
また、5位の【ひょうろく】は、お笑いコンビ・さらば青春の光のYouTubeチャンネルやバラエティー番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)をきっかけに、目覚ましい活躍を見せている1人。「『水曜日のダウンタウン』やさらばのYouTuberをきっかけにブレイクし、最近ではCMやドラマにも出ているから。唯一無二のキャラクターだと思う」(埼玉県/10代/男性)、「『水曜日のダウンタウン』で取り上げられてたから」(富山県/10代/男性)、「さらばのYouTubeから『水曜日のダウンタウン』に出演し、知名度が高くなったから」(茨城県/20代/男性)など、10〜20代の若年層からの支持を多く集めた。
そして6位の【みなみかわ】もピン芸人、総合格闘家、YouTuberなど多彩な活躍を見せ、上半期の順位をキープ。『ラヴィット!』や『水曜日のダウンタウン』への出演回数を重ね、「独特のキャラクターが記憶に残っているから」(東京都/30代/男性)、「あらびき芸人が、遂にブレイクして、テレビに出ているのが普通になった」(沖縄県/40代/女性)と、視聴者にインパクトを残している。
YouTube、TikTokなどからも新たなスターが生まれる昨今。そんななかでも、『ラヴット!』や『水曜日のダウンタウン』といったテレビ番組の活躍も大きく反映されたランキング結果だった。
【調査概要】
調査時期:2024年11月19日(火)〜11月22日(金)
調査対象:計1000名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ