限定公開( 36 )
今年最後の土日は、年末寒波の影響で、大雪が長引きそうです。JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)により、24時間降雪量は北陸の多い所で、28日18時まで80センチ、更に29日18時まで50センチ予想です。西日本の平地でも大雪となるので、帰省ラッシュを直撃して、交通機関が乱れるおそれがあります。東京など晴れる所でも、風が冷たく、体感は極寒が続きますので、体調管理にもご注意ください。
●28日(土)強い寒気が南下 警報級の大雪のおそれ
2024年最後の土日、警戒すべきは「大雪」と「寒さ」です。
28日(土)は、冬型の気圧配置が強まるでしょう。そして29日(日)にかけては、本州付近の上空約5500メートルには氷点下30℃以下の、強い寒気が流れ込む見込みです。
このため、東・西日本の山沿いを中心に雪が強まり、警報級の大雪になる所もありそうです。
●雪が強まるのは いつ? どこ?
詳しく見ていきます。
28日(土)は、北海道では、朝晩は雪が降り、吹雪で見通しが悪くなる所もあるでしょう。東北の日本海側は、午前中を中心に、雪や吹雪となりそうです。
関東から西の太平洋側は、東京都心など平野部では、晴れる見込みです。ただ、寒気が強いので、群馬県・栃木県の山沿い、埼玉県の秩父など、雪雲の流れ込む所がありそうです。東海地方でも、岐阜県北部では、雪の降る所があるでしょう。
北陸〜九州は、日本海側を中心に雪や雨が降り、標高の高い所を中心に大雪となるでしょう。
普段、あまり雪の降らない中国、四国や九州でも、午前中を中心に、雪雲がかかりそうです。峠で雪化粧するだけでなく、四国など、平地で大雪となる所もあるでしょう。
ちょうど、帰省ラッシュと重なるタイミングなので、積雪や路面の凍結により、道路だけでなく、鉄道や飛行機などの交通機関にも、影響がでるおそれがあります。お出かけの際は、最新の情報を確認してください。
|
|
●大雪の原因は「JPCZ」
今回、特に雪を強める原因が「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」です。
冬型の気圧配置が強まると、シベリア大陸から冷たい風が日本海に流れ込みます。この冷たい風は、朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分されますが、その風下である日本海で再び合流し、収束帯(雪雲が発達しやすいライン)が形成され、雪雲が発達しやすくなります。
この収束帯のことを「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」と言うのです。
●29日(日)にかけて予想降雪量は?
今回は、JPCZが北陸付近にかかり続けるため、29日(日)にかけて、積雪が急増するでしょう。
27日18時から28日18時までに予想される24時間降雪量は多い所で、
関東甲信地方 50センチ
北陸地方 80センチ
東海地方 60センチ
近畿地方 40センチ
中国地方 50センチ
四国地方 15センチ
九州北部地方 20センチです。
さらに、28日18時から29日18時までに予想される24時間降雪量は多い所で、
関東甲信地方 20センチ
北陸地方 50センチ
東海地方 50センチ
近畿地方 20センチです。
大雪による交通への影響に、注意・警戒が必要です。また、電線や樹木への着雪、なだれにもご注意ください。
●晴れる所でも 極寒が続く
|
|
一方、土日は、東京都心など晴れる所でも、寒さが続くでしょう。
最高気温は、札幌では土日とも氷点下、仙台や新潟は4℃〜5℃くらいの予想です。関東から九州は10℃前後の所が多いですが、こちらも北よりの風が強まるので、体感的には、気温の数字よりも寒く、昼間も、極寒でしょう。
さらに、晴れる所では、空気の乾燥も続くため、風邪やインフルエンザに、かかりやすくなりそうです。年の瀬に、体調を崩さないよう、十分お気をつけください。
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 一般財団法人日本気象協会 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。