中国自動車、海外展開を加速=日本の強力なライバルに浮上

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2025年01月14日 09:01  時事通信社

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時事通信社

広州モーターショーで展示された中国EV大手BYDの新モデル=2024年11月、広東省広州市
 【北京時事】中国自動車メーカーが海外展開を急いでいる。2024年は、電気自動車(EV)国内最大手の比亜迪(BYD)などが海外で相次いで工場を稼働。世界で存在感を急速に高めており、日本勢の強力なライバルに浮上している。

 「より多くの車を市場に投入する」。BYDによると、王伝福会長は24年7月、タイ東部で新工場の式典に出席し、同国での事業を一段と拡大させる考えを示した。同社は同年にウズベキスタンでも完成車の生産を始めたほか、トルコなどへの投資計画も発表。広州汽車集団傘下のEVメーカーも海外進出を加速させた。

 背景にあるのは、輸出急増に伴う海外との摩擦拡大だ。19年に102万台だった中国の新車輸出台数は24年に585万9000台に急拡大。25年もさらに増える見通しだ。

 中国製の販売が増えた欧州連合(EU)は24年、中国製EVに対する関税を大幅に引き上げ、域内メーカーを守る姿勢を鮮明にした。フォンデアライエン欧州委員長は同年5月に行われた習近平国家主席との面談直後、「(中国製が)市場にあふれている」と不満をぶちまけた。

 一方、中国では近年、家電メーカーなどもEV開発に乗り出し、中国勢同士の競争が激化。淘汰(とうた)も進んでおり、「生き残るには海外で生産を増やすしかない」(中国EV大手関係者)のが本音だ。

 迎え撃つ形の日本メーカーは、「中国勢は既に脅威になりつつある」(北京駐在の日系自動車大手)と警戒感を強めている。日本勢が先行してきた東南アジアでは、中国にシェアを奪われているだけでなく、「人材争奪戦も始まっている」と明かした。 

このニュースに関するつぶやき

  • 家電と同じで格安な中韓製くらいの性能が発展途上国で需要あるかと。そして市場を一度奪われると奪い返すのに10年くらい必要かも。それまで日本企業の体力がもつかどうか。
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