きょうから停戦期間に入ることで合意していたイスラエルとイスラム組織ハマスですが、停戦の開始時間がすぎました。最新状況をイスラエルから中継でお伝えします。
ガザ地区にほど近いイスラエル南部スデロットです。現在こちらは午前10時半、合意されていた停戦発効の開始時間から2時間が経過しましたが、たった5分前も空爆の様子が確認でき、煙が上がっていたり、空爆音が立て続けに鳴り響いている状況です。
イスラエルとハマスは停戦合意の第1段階として、きょうから6週間停戦し、ハマスはその間に33人の人質を解放することとなっていました。
きょうは3人の女性が解放される見通しでしたが、イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスから提供されるはずだった人質のリストを受け取っていない」として、イスラエル軍に停戦を開始しないよう指示し、イスラエル軍もさきほど、“ガザ北部と中部で攻撃を続けている”と明かしました。
アルジャジーラによりますと、“本来の停戦開始時刻からすでに8人が死亡、25人が負傷した”ということです。
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〔Q.市民からは、どのような声が聞こえてきますか?〕
停戦の合意があってからガザに暮らす市民からは喜びの声や、ようやくと言った安堵の声が聞かれていましたが、停戦が始まらないことでガザの市民から再び希望が奪われました。
また、ネタニヤフ氏は自らの政権維持のために戦闘を利用してきたなどと非難されていて、イスラエル国内では、こうした政権の対応にいら立ちを抱えてきた市民が多くいます。昨夜はテルアビブ市内でこうした市民による1万人規模のデモが行われました。
デモ参加者
「私たちの政府やパレスチナ側がこれまでどのような行動をしてきたかを知っています。双方の指導者は戦争を終わらせたくないのです」
おととし10月に戦闘が始まってから1年3か月、ガザではこれまでに4万6000人を超える人々が亡くなっています。また、イスラエルでは今も人質が生きて帰ってくることを願う家族がいます。
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さきほどイスラエルメディアは、イスラエル政府が人質3人の名前をハマスから受け取ったと速報しましたが、一度合意した停戦が履行されるのか、現場では緊張感が続いています。