
いじめたほうは忘れても、いじめられたほうは忘れない。よく聞く言葉です。そんな話を思い出すような投稿が、ママスタコミュニティにありました。
皮肉なご縁。かつて自分をいじめていた相手と、親戚に?!
投稿者さんの甥っ子が結婚することになり、親族だけを集めた式を挙げることになったといいます。式に呼ばれた投稿者さんですが、欠席するための理由を必死で探しているのだとか。なぜなら甥っ子のお相手は、かつて投稿者さんをいじめていた人の娘さんだから。
『昔のことですが、私にとっては二度と関わりたくない人。甥っ子には悪いけど、欠席するつもりです。でもその理由が見つからなくて。正直に「昔、いじめられていたから」と話してもいいでしょうか?』いじめっ子は小中学校の同級生で、投稿者さんをいじめていたグループのひとり。甥っ子の交際中からそれは知っていたそうで、内心では「結婚しないといいな」と考えていたとか。「甥っ子にも彼女にも罪はない。何十年経っても許せない私って、バカみたい」と、いいますが……?
『許せない気持ち、わかるよ』
『いじめられた側は、忘れないですよね。娘の結婚式で幸せそうな相手の姿を見たら、腸(はらわた)が煮えくり返ると思う』投稿者さんを慰めるコメントも複数届きました。器が小さいわけでも、バカみたいでもありません。それ相応のことをされたのですから、許せなくて当然です。
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『地元は田舎なので将来どこかで会うかもしれないと思い、それを避けるために地元を離れました。それ以来、嫌な思い出は封印してきましたが、今回のことで記憶が甦り苦しくなるときがあります』結婚を控えた甥っ子は弟さんの息子だそうで、地元でご縁がつながったのでしょう。投稿者さんにとっては皮肉な縁です。
正直に話す?でも、幸せなふたりに水を差したくない
欠席理由を考えたとき、角が立たなさそうなのは体調不良です。「出席」と出しておいて、当日はそれを理由に休むわけです。料理や席の準備もしてあるでしょうし迷惑はかかりますが、誰もが納得できる理由です。
ただ投稿者さんは自分だけなく、家族全員で欠席するつもりなのだとか。よほど傷が深いのだと想像できます。お子さんは成人ふたりと、高校生ひとりの3人。ダンナさんも含め招待されている5人がいっせいに体調不良で休むのは、ちょっと不自然な気がします。「一家揃って感染症になった」という言い訳もなくはないでしょうが、5人が一気に欠席となれば大きな迷惑がかかるのは容易に想像できます。それはさすがに心が痛みますよね。
『甥っ子にだけ全部話して「あなたは別だけど、彼女やその親とは今後のつきあいはしたくない」と言えば?』「甥っ子に正直に話す」という提案も、いくつかありました。「自分のやったことが将来的に子どもの結婚式にまで影響するって、スカッとする展開じゃない? ざまあみろって感じ」というコメントも。
『私のダンナが高校の友達から友人代表のスピーチを頼まれたんだけど、結婚相手が中学の同級生だった。当時ダンナをいじめていた女子だったので、それを匂わせて辞退したら結婚そのものがなくなったみたい』
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家族5人が欠席する、できるだけ不自然でない理由はあるのか
『甥っ子には理由を言わずに、「欠席」とだけ連絡。弟には「自分をいじめた人間とは会いたくないし、今でも許せないから欠席する」と話しておく。甥っ子に直接理由を聞かれたら「弟に話してある」と言えばいいよ』コメントのなかで目についたのは、こうした意見でした。結婚式は免れても、その先に何かしらの親戚づきあいが待っているかもしれません。今回はっきり伝えておくことで、今後も配慮してもらえればいいですよね。
ところが投稿者の弟さん、さらにご両親もいじめの過去はすでに知っているのだそう。ダンナさんも知っているといいます。「まさかいまだに引きずっているとは、思っていないのかも」と、投稿者さん。「弟も親も知っていて、親戚になることを受け入れているんだ。びっくり!」というコメントもあったのですが、誰もが大したことではないと考えている可能性はあります。
『弟は「いつまでもそんなことを」と言うかもしれないけど、「やられたほうは一生忘れないものだ」と言えばいい』わざわざ地元から離れた投稿者さんの気持ちが、弟さんには伝わっていないのでしょうか。ただダンナさんはちゃんと理解してくれているようで、「弟に正直に話して、欠席すればいい」と言ってくれているとか。パートナーが気持ちに寄り添ってくれる人で、本当によかったですね。
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「旅行」と言いながらその日家にいるのもおかしいので、いっそ本物の旅行を計画してみるのはいかがですか。温泉でのんびり過ごしたり、テーマパークを満喫したり。過去の嫌な経験をそれで帳消しにできるはずもありませんが、少しは気分も晴れそうですよ。
文・鈴木麻子 編集・すずらん イラスト・マメ美