今すぐやめて!危険すぎる「電子レンジ」のNGな使い方10選

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2025年03月21日 22:00  クックパッドニュース

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春は新生活シーズン!一人暮らしを機に料理を始める、お弁当生活が始まるなど、生活スタイルの変化に合わせて料理の仕方・関わり方も変わる時期かと思います。そんな時に頼りになるのが、簡単便利な調理家電の「電子レンジ」です。でも、使い方を誤ると重大な事故を引き起こすこともあります。

今回は独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の製品事故の調査結果をもとに、「電子レンジNGな使い方10選」をご紹介します。いくつ知っているか、確認してみましょう。

電子レンジNGな食品の加熱

電子レンジは、マイクロ波で食品に含まれる水分子を振動させて摩擦熱を発生させることにより、食品全体を加熱します。「膜や殻で覆われている食材」を電子レンジで加熱すると、食材内部の水分が蒸発した際に、膜や殻によってその逃げ道が塞がって圧力が高まり、破裂にいたります。

1) 生卵

生卵は膜や殻で覆われているため、加熱すると破裂するおそれがあります。庫内で破裂しなくても、取り出した後に破裂する場合があるので、誤って加熱した場合は、温度が下がるまで放置しましょう。


2) ゆで卵

ゆで卵も生卵と同様に、破裂するおそれがあります。おでんや角煮などゆで卵が入っている料理を加熱するときは、ゆで卵を除いて加熱してください。取り出した後の破裂にも注意が必要です。


3) 切り込みナシ食材

「皮を剥いていない栗(または皮に切り込みを入れていない栗)」も破裂するおそれがあります。栗を加熱すると内部温度が高まり蒸気が発生し、その蒸気の圧力を逃がせずに内圧が高まって破裂するものと考えられます。


ほかにもソーセージや明太子などの膜のある食材も、電子レンジの使用NGとされていませんが、加熱時は注意が必要な食品です。また、クックパッドでは「じゃがいも・バナナの皮に切れ目を入れず加熱したら、破裂した」という報告もありました。

破裂を防ぐため全体が皮膜に覆われた食品は切れ込みを入れたり、皮をむくなどして加熱するのが安全です。

電子レンジNGな食器・包装の加熱

容器や包装は電子レンジで加熱できるものとできないものがあります。電子レンジで原則使用できない素材の容器を加熱すると、容器が発煙・発火、破損、変形などに至るおそれがあり危険です。

4) アルミパウチ等の金属

アルミパウチ(包装にアルミなどを含んだレトルトパック)を電子レンジで加熱すると、マイクロ波により金属から電子が飛び出し、火花が発生して発火するおそれがあります。また、写真のように中身の焼損や皿の破損などが起きることもあります。 最近はレトルトパックのまま加熱できる商品もあります。電子レンジ加熱OKの商品か、必ず確認しましょう。

アルミ等の金属を含むものは、ほかにも色々あります。アルミ包装されたお菓子、アルミ容器、アルミホイル、パンの袋に使われる金属ワイヤー入りビニール帯なども注意が必要です。



5) 紙皿や紙コップ

紙皿などの紙製品を加熱すると、焦げたり発煙したり発火したりするおそれがあります。


6) 耐熱性のないガラス容器

耐熱性のないガラス容器を加熱すると破損するおそれがあります。


7) 耐熱性のないプラスチック容器

耐熱性のないプラスチック容器を加熱すると変形するおそれがあります。


ラップも耐熱温度や温める食材によっては使用できない場合があります。
使用の前に、「ラップは耐熱温度が140℃以上の製品を使用しているか」、「砂糖・油分の多い料理など、高温になる食品ではないか」この2点を確認してから加熱しましょう。

そのほか意外と知らない電子レンジNGな使い方

先でご紹介したように、加熱する食材や器具を気をつけるのはもちろんですが、加熱方法・お手入れについても、NGな使い方があります。

8) 食材の過剰加熱

食品は、電子レンジで加熱し過ぎると炭化し、発火する場合があります。 水分が少ない食品(パンや芋など)は水分を多く含む食品よりも比較的早く炭化し、火花が発火します。特に油分を含む食品(天ぷら、肉まんなど)は、加熱し過ぎた際に爆発的に燃焼するおそれがあるため、注意が必要です。


9) 牛乳など液体の温めすぎ

飲み物(牛乳、コーヒー、茶、酒、水など)は加熱しすぎると突沸が発生することがあります。突沸は、写真のように、加熱後の飲み物にインスタントコーヒーや砂糖などを加える際の振動で発生することもあります。飲み物が爆発したように飛び散り、やけどをする恐れがあります。

液体を温める際、口の小さい容器は突沸したときに割れる可能性があるので、口の大きい容器がおすすめです。また、「食品用」の温めキーでなく「飲み物用」の温めキーを使用して過加熱を防いだり、加熱の設定時間を控えめにしてください。


10) 庫内汚れの放置

庫内やドアの内側に食品かすなどの汚れが付着した状態で加熱し過ぎると食品汚れの部分が炭化します。炭化したものは導電性を帯び、金属を電子レンジに入れて加熱した時と同様に火花が発生し、発火することがあります。

特に「庫内カバー(写真の赤枠内)」に付着した汚れは、早めに取り除きましょう。マイクロ波は必ずこのカバーを通過するため、汚れが付着しているとマイクロ波が集中して炭化して火花が発生し、発火する場合があります。


まちがった使い方はケガや機器の故障・破損リスクも!

「前も加熱して何も起きなかったから、今回も大丈夫」「破裂・発火したけど、大事に至らなかったから大丈夫」「加熱中に何も起きなかったから大丈夫」という考えは大変危険です。以下の事例のように、後で機器が故障・破損したり、加熱物を取り出した後に破裂・突沸などが起きることがあります。

<破裂の衝撃で製品破損!>

・ゆで卵の加熱時にゆで卵が破裂して、衝撃で庫内のガラスプレートが破損
・破裂による衝撃で庫内やヒーターなどが破損

<汚れが原因で故障・火災!>

・マイクロ波の通り道に付着した食品カスが、使用中に炭化して発火し、電子レンジが損傷する火災に発展

<時間差で破裂・突沸して火傷!>

・庫内から出した瞬間に食材が破裂して火傷
・加熱した食材に切れ目を入れた瞬間に破裂し、飛散物が人体に飛んで火傷
・加熱しすぎた液体に砂糖を加え混ぜた瞬間に突沸して火傷

2019年から2023年の5年間における調理家電の事故は494件。そのうち、事故原因の特定ができた226件のうち4割以上が、使用者の誤使用・不注意が関係しているものでした。また、製品ごとの事故発生件数を見ると、最も事故が多いのは「電子レンジ」でした。使用者である私たちが気をつければ事故は減らせるかもしれません。

今回ご紹介した「電子レンジNG10選」以外にも、注意が必要な食品や道具があります。
また、電子レンジなど家電製品は、タイプや製品によって仕様や搭載機能が様々です。必ず、ご家庭の製品の取扱説明書も確認してみてくださいね。

参考資料

・YouTube NITE official「電子レンジNG10選」
・“ずぼら調理”が招く危険〜トリセツをよく読んで「調理家電の事故」を防ぎましょう〜(NITE 2024年9月26日News Release)
・調理家電は正しく使いましょう〜電子レンジ・オーブントースターの庫内の汚れは NO!!〜(NITE 2021年5月27日News Release)
・NITE 注意喚起動画・ポスター(電子レンジで使用できない容器に注意/電子レンジ「2.インスタントコーヒーを入れて突沸」/電子レンジ「8.アルミパウチのスパーク」)

取材協力:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)は「安全とあなたの未来を支えます」をスローガンに、経済産業省所管の法令執行や政策を技術的な面から支援している公的機関です。製品安全センターでは、家庭用電気製品等の事故の原因究明を再現実験により検証し、その結果を情報発信することで、製品による事故の未然防止に貢献しています。
>>NITE公式X(旧Twitter): @NITE_JP#料理の安心 #キケンを知らせナイト 等のタグで発信します>>YouTube NITE official

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