
週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の人気マンガ『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)には、さまざまな強敵が登場し、主人公モンキー・D・ルフィたちの前に立ちはだかります。そんななかファンのあいだでは、過去に登場したある敵キャラが再度注目を浴びています。
【写真】“金獅子のシキ”…ファンからは「実力は四皇レベル」との声も
※本記事はコミックス111巻以降の情報を含みます。ネタバレにご注意ください。
その人物とは、2009年12月に公開された劇場版『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』に登場する「金獅子のシキ」です。シキは、かつて海賊王ゴール・D・ロジャーと対決するほどの実力者であり、大監獄インペルダウンから脱獄した伝説の海賊でした。白ひげことエドワード・ニューゲートと並び、ロジャーとライバル関係にあったほどです。
映画が公開された当時は、まだロジャーや彼の仲間たちの多くは謎に包まれていました。やがて、物語が進みロジャーたちの具体的な強さが判明すると、それと対比して「ロジャーとライバルだったシキが、まだ覇気を習得していなかったルフィに負けるなんてわけがないと思うんだけど」「シキの登場は早すぎたのではないか」などと、『STRONG WORLD』時点でシキが登場してしまったことを残念に思う声があがりました。
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そんなシキについて、近年発覚した新たな情報によってさらに株を上げているようです。たとえばコミックス108巻第1096話では、38年前に“西の海(ウエストブルー)”にあった“ゴッドバレー”という島に、“ロックス海賊団”の一員として若かりし頃のシキがついに本編に登場しています。
そこでは、当時ロックス海賊団に所属していた若き日の白ひげや“ビッグ・マム”、カイドウなどの大物海賊たちと肩を並べている様子が描かれ、ファンの評価をさらに上げるきっかけにもなったようです。SNS上では「実力は四皇レベルなんじゃない?」などの意見も見られます。
さらに第1139話では“海賊王の左腕”と呼ばれたスコッパー・ギャバンが登場しました。ギャバンは昔、ロジャーの療養先で海賊たちに囲まれた際「数百人の海賊共を斧2本で返り討ち」にし、戦った後には「1本の木もねェ裸の山」が残り「山喰らい」という異名がついたなどの逸話を持っています。
このようなギャバンの伝説は、ロジャー海賊団の実力がいかにすさまじいものだったのかを象徴しており、同時にかつて彼らと戦ったシキの評価を高めています。
過去に登場した劇場版の敵キャラであるにも関わらず、シキの存在は読者の興味を強く引きつけるようです。コミックス109巻の質問コーナー“SBS”には、読者から「とうとう本編に金獅子のシキ(らしき)人物が登場したけどこれって映画『STRONG WORLD』が正式に本編時系列に組み込まれたってコトなんですか?」という質問が投稿されています。
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この質問に対して、尾田先生は「元々本編の設定で存在した『シキ』を映画に使ったという流れ」だと説明し、シキの持つ“フワフワの実”の能力について「空を自由に飛んだり浮いたりする奴はなるべく出さないという僕の中のルールがあった」と述べた上で「映画なので使っちゃいまして」と回答していました。
そしてシキが原作に登場したことについては「そいつが原作に帰ってきちゃいました。笑 変な逆輸入が起きてしまったことは確かです」と、コメントしています。元々存在していたというあたりからも、シキは尾田先生にとって思い入れの強いキャラクターだったのかもしれません。
彼が今後再びルフィたちの目の前に現れる可能性はあるのでしょうか。これからの展開から目が離せません。
(海川 まこと/漫画収集家)
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