Q. うつ病の友達を励ますのはダメなのでしょうか?【精神科医が回答】

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2025年03月25日 20:50  All About

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【精神科医が解説】うつ病の人には、良かれと思ってもかけるべきではない言葉があります。適切な接し方ができるよう、正しく理解すべきポイントを解説します。

Q. うつ病の友達を「落ち込まないで」と励ますのは逆効果ですか?

Q. 「うつ病の友人を見ていると、つい『落ち込まないで!』と励ましたくなります。励ましの言葉は逆効果になると聞いたのですが、どのような言葉をかければ、元気づけられるのでしょうか? 具体的な言葉が知りたいです」

A. 「落ち込まないで」はNG。大切なのは相手の話をじっくり聴くことです

まず結論からお伝えすると、うつ病の方に「落ち込まないで」や「頑張って」といった励ましの言葉は、かけるべきではありません。うつ病は、脳内に変化が起こっている状態です。患者さん本人は「頑張りたくても頑張れない状態」になり、つらく感じているものです。励ましの言葉はプレッシャーになり、患者さんが自分自身を責めてしまう原因にもなります。

また、「誰でも気分が落ち込むことはあるよ」といった、うつ病を軽視するような言葉も避けるべきでしょう。病状を理解してもらえないと受け取られ、相手を傷つけてしまう可能性があります。「せっかくあなたのためを思って言っているのに」といった感情的な言葉も、相手を追い詰めることにつながるため、注意が必要です。

大切なのは、どのような言葉をかけるかではなく、適切に接することです。相手の話をじっくりと聴き、共感する姿勢を持つことが重要です。​相手が話している間は口を挟まず、話しやすい環境をつくるよう心掛けましょう。​また、言葉よりも背中をさするなどのスキンシップが、安心感を与える場合もあります。​焦らず、相手のペースに合わせて見守ることが大切です。

うつ病の方への接し方は、相手の状態や状況によって異なる場合があります。​相手の気持ちに寄り添い、無理のない範囲でサポートすることが求められます。​また、自殺のリスクも念頭に置き、異変を感じた場合は専門医への相談を促すなど、適切な対応を心掛けましょう。

中嶋 泰憲プロフィール

千葉県内の精神病院に勤務する医師。慶応大学医学部卒業後、カリフォルニア大学バークレー校などに留学。留学中に自身も精神的な辛さを感じたことを機に、現代人の心の健康管理の重要性を感じ、精神病院の現場から、毎日の心の健康管理に役立つ情報発信を行っている。
(文:中嶋 泰憲(医師))

このニュースに関するつぶやき

  • 自分が言われて嫌だったのは「頑張れ」「逃げるな」「元気だせよ」だったな。頑張って逃げずに落ち込んでいるように見せなかったから鬱になるんだよね。どん底まで沈めば後は浮上するしかないから、静かに見守って下さい。
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