
フリーアナウンサーの新井恵理那が、約9年にわたり出演していたテレビ東京系バラエティ『ナゼそこ?』のMCを3月いっぱいで卒業すると発表した。この報告の一文が「局へのイヤミ」ではないかと騒がれている。新井といえば、総合司会を務めていたテレビ朝日系の朝の情報番組『グッド!モーニング』からの降板をめぐっても「番組側との確執」が噂された。
番組からの降板が決まるたびにひと悶着が起きていることになるが、なぜそんな事態になってしまうのか。それを解き明かすカギになりそうなのが、彼女の業界内での評判だ。
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イライラ感じさせる「ひと言」
新井アナは15日、自身のInstagramで『ナゼそこ?』卒業を発表。通常なら形式的な報告と番組への感謝などをつづるところだが、最初に出てきたのは「お知らせさせていただく前に後任の方が発表されたので、もうご存知の方も多いかと思いますが」という一文だった。
この前日に開かれたテレビ東京の4月編成説明会で、同番組について新井と秋元真夏がMC降板となり、4月から元フジテレビの加藤綾子アナが新MCに起用されると発表されていた。そのため、新井アナは「お知らせさせていただく前に後任の方が発表された」と記したのだろうが、どこか含みのある言葉に見える。
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実際、SNS上の視聴者からは「がっつりイヤミ言ってるね」「この前置き、書く必要ある?」「イライラしてる感じが伝わってくる」などと勘繰る声が相次いだ。「9年も番組を支えてきたんだから気持ちは分かる」といった声もあるが、わざわざ波風を立てなくても……という印象を持った人が目立っているようだ。
『グッド!モーニング』降板でもひと悶着
こうした推測が広まった要因は、昨年3月に『グッド!モーニング』降板を発表した際の騒動も影響している。新井アナは2023年に一般男性との結婚と妊娠を発表し、その後に産休に入った。出産後に『グッド!モーニング』に復帰する可能性もあったが、そのまま番組に戻らずに降板となった。
この時、新井アナはSNSに「真剣に、何よりも大切に思って取り組んでいた番組だからこそ、中途半端に戻るのではなく、わたしはわたしで、新しい働き方を探っていきたいと思うに至りました」と降板への思いを告白。続けて「番組のご厚意で戻れる可能性も残していただいていたようなのですが、安定感のあるフレッシュな顔ぶれがいきいきと番組を作っているのを見て、気持ちが固まりました」とつづり、自らの意思で降板したことを示唆した。
ところが、この文章は局側にとって「寝耳に水」だったといい、一部報道では「もともと番組側は制作上の都合で、産休を機に彼女をフェードアウトさせる予定だった」「完全に番組側の意向だったのに、新井アナが自ら降板したかのように発信したことに制作陣は困惑している」などと伝えられた。
さらに「新井アナはプロデューサーや局上層部には丁寧に接するが、新人スタッフやADに対しては厳しく接するため、現場で浮くようになっていた」「結婚や産休の話も番組に大きな影響があるのに事前の相談がなかった」といったエピソードが報じられ、これが降板の要因にもなったといわれている。
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それでも新井アナを擁護するファンは少なくなかったのだが、再び番組降板時に「揉め事」が起きたような印象になったため、ネット上では「またか」と感じる人が少なくないようだ。
業界関係者が語る「本当の評判」
新井アナの業界内での評判について、在京テレビ局の関係者はこう証言する。
「正直なところ、現場での評判はあまりよくありません。はっきり言ってしまうと、報道されていたように、上からの評判はいいが、下からは悪い。タレントさんあるあるではありますが、番組幹部クラスと現場スタッフとで接する態度がかなり違います。具体的な例としては『返事』です。彼女、現場レベルのスタッフが説明しても返事してくれないんですよ。だから本当に理解してくれているのかどうかわからない。それで辛い思いをしているスタッフがいました。もちろん、時にはスタッフ側に問題があることもあったとは思いますが……」
新井アナにも言い分はあるだろうが、現場での評判がよろしくないのは事実のようだ。それが降板時の「ひと悶着」が連続する原因の一つになっている可能性もある。そうした状況が生まれた理由として、前出の関係者はこう指摘する。
「新井さんが結婚を発表した際、『グッド!モーニング』内で大きく時間を割いて祝福し、番組内で『日本一忙しいキャスター』と彼女を紹介しました。しかし、彼女の場合はフリーアナといっても実質的にはタレントさんです。本当にキャスターだったら、自分の結婚の話題を情報番組内で大きく扱うのは嫌がるでしょうが、彼女はまんざらでもない様子でした。『タレントが情報番組の司会役に起用された』というだけなのに、番組側が『日本一忙しいキャスター』などと持ち上げてしまい、そうした扱い方が彼女に“勘違い”をさせる原因になったのではないでしょうか」
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今回の降板決定により、地上波のレギュラーがTBS系『所さんお届けモノです!』だけになってしまう新井アナ。そうした現状への不安が「余計なひと言」という形で表出してしまったのかもしれないが……。
(文=佐藤勇馬)