
社員が定着しない会社は必ず何かしらの原因があるのだろう。茨城県の50代男性(エンジニア/年収450万円)が応募した会社の募集要項には「繁忙期には残業あります」と書かれていた。しかし、実際に入社すると「常に人材不足で毎日が繫忙期」という状況だったのだ。当時の働きぶりを振り返っている。(文:長田コウ)
「気合を入れて毎日3〜4時間の残業をし、休日は月に2〜3日あるかないかというくらい働いた」
「残業はあるが残業代が出るとは書いていない」
心身が疲弊しそうなほど働いた男性だが、翌月の給与明細を見て驚いた。なんと、「残業代&休日出勤代」がゼロだったのだ。経営者に聞くと、とんでもない答えが返ってきた。
「残業はあるが残業代が出るとは書いていないし、残業しろとも言っていない。そもそも残業や休出になるのは仕事が遅く効率が悪いからだ。仕事が遅いヤツに何故お金を払わなければならないんだ」
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残業代は労働の対価として当然支払われるべきものだが、めちゃくちゃな理屈で返されたのだ。冷静な目でみれば、社員の入れ替わりが激しいブラックな職場だったそう。
「社員20人もいないその会社は一見条件が良さそうなほぼ嘘に近い屁理屈の効いた募集要項で、年に4〜5人採用するが、皆3〜6か月で退社してしまうというクセの強い会社だった」
男性は、そのまま辞めることを悔しく思い、その後1年半も働き続けた。「経営者の屁理屈にも仕事にも慣れて」きた頃、さすがに給与や賞与アップも期待していたという。しかし、経営者の横暴は止まらなかった。
「なんか気にくわないから、月給5万円、賞与20万円下げていいか?」
こう言われて、男性は気が付いたら「辞めます」と言っていたそうだ。考えるより先に身体がすぐに反応したのだろう。
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