フジ親会社、村上氏長女が筆頭株主に＝８．７４％取得

　「物言う株主」として知られる村上世彰氏の長女野村絢氏と旧村上ファンド系投資会社レノ（東京）が、フジテレビ親会社フジ・メディア・ホールディングス（ＨＤ）株式の８．７４％を取得したことが８日、分かった。保有比率７．９３％（昨年９月末時点）の東宝を超え、筆頭株主に浮上したもようだ。

　フジとフジＨＤは元タレント中居正広氏の性加害を巡る問題で批判を浴び、経営陣の刷新を進めている。ただ、一部の大株主は不十分との見方を示す。６月の定時株主総会に向け、野村氏側の動きが注目される。

　レノが関東財務局に提出した報告書によると、野村氏側は３月下旬から買い増しを進め、保有比率は今月１日に計８．７４％に達した。レノは１００株、残りを野村氏が保有し、目的は「投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。

　フジＨＤの株式を巡っては、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが７％超、国内の資産運用会社レオス・キャピタルワークス（東京）が５％超取得したことが分かっている。