首相官邸に入る石破茂首相=11日、東京・永田町 政府は11日、石破茂首相と連合の芳野友子会長らによる政策協議「政労会見」を14日に首相官邸で開くと発表した。2025年春闘を巡り、中小企業の賃上げを後押しする方策を協議する。開催は09年の麻生政権以来16年ぶり。
政府側からは林芳正官房長官、赤沢亮正経済再生担当相、福岡資麿厚生労働相も参加を予定する。
政労会見はかつて自民党政権下で定期開催されていたが、第2次安倍政権以降は行われていなかった。今年1月、芳野氏が再開を要請したのに対し、首相は「前向きに検討する」と応じていた。
石破政権は、看板政策「地方創生2.0」の観点からも、中小・小規模事業者の賃上げを重視。トランプ米政権の高関税政策で賃上げの機運に影響が出ないよう、支援策などについて意見を交わすとみられる。連合関係者は「春闘中盤のてこ入れだ」と語った。
経済界の代表も交えた「政労使会議」は、石破政権下で2回開催している。

記者会見する連合の芳野友子会長=3月14日、東京都千代田区