2030年大会は計6カ国で開催される[写真]=Getty Images
南米サッカー連盟のアレハンドロ・ドミンゲス会長が提案した、2030年のFIFAワールドカップの出場枠拡大案に否定的な意見が集まっている。14日、アメリカメディア『ESPN』が伝えた。
FIFAワールドカップの2030年大会は、ワールドカップ100周年を記念して、特別な形式で大会が開催される。ウルグアイの首都モンテビデオで開幕戦を実施し、同じ南米のアルゼンチンとパラグアイでも開幕節の1試合が行われる。その後、舞台をヨーロッパとアフリカに移し、スペイン、ポルトガル、モロッコの3カ国で共同開催する。
そんな2030年大会でドミンゲス会長は、出場枠を64チームに増やすことを主張していたが、北中米カリブ海サッカー連盟のビクター・モンタリアーニ会長は、「64チームに拡大することは、正しい動きではない」と反対意見をぶつけた。続けて、「48チームが参加する新しいワールドカップが始まっていないのに、検討するべきではないと思う」との見解を示している。
また欧州サッカー連盟のアレクサンデル・チェフェリン会長も「悪い考え」とし、ドミンゲス会長の提案に反対を表明。「本大会にとっても、予選にとっても良い考えではない。FIFA理事会で、この提案が発表されるまで私たちが何も知らなかったのを奇妙なことだ」と話しており、ドミンゲス会長の突発的な提案だったことが伺える。
さらにアジアサッカー連盟のシェイク・サルマン・ビン・イブラヒム・アル=カリファ会長は、出場枠を立て続けに増加させることは賢明ではないと考えており、「今度は誰かが、132カ国に増やせと要求するかもしれない。そうしたら大混乱に陥るだろう」と語った。
なお、来年開催されるアメリカ、メキシコ、カナダの北米3カ国共催となる2026年大会では、本来の32カ国から「48」に出場国が増加する。「4チーム×12グループ」の形式でグループステージが行われ、各組上位2チームと3位の成績上位8チームによる合計32チームで決勝トーナメントが行われるレギュレーションとなっている。