クラシックギター界の異端児、猪居亜美が描く未来図とは ハードロック&メタルなど12曲披露

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2025年05月25日 19:45  日刊スポーツ

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公演を行った猪居亜美(撮影・足立雅史)

クラシックギタリスト猪居亜美(31)が25日、東京・ヤマハホールで、「猪居亜美CLASSIC×ROCK THE BEST」東京追加公演を行った。


猪居はハードロック、ヘビーメタルの名曲をクラシックギターでアレンジし披露する、クラシックギター界では“異端児”的存在。だが、同公演シリーズは3年前から展開し、今や追加公演が開催されるまでに成長している。


今回はその集大成に位置付けた。クラシックギターのリサイタルは、40分演奏の後、休憩を挟んで40分演奏がオーソドックスタイル。だが開始から1時間、ぶっ通しで弾き続けた。


オープニングはアイアン・メイデンの「The Trooper」。疾走感あふれるスピードナンバーだが、バンド曲をクラシックギターで見事にアレンジ。続いて、日本が世界に誇るラウドネスの「Crazy Doctor」を再現。ホワイトスネイク、ガンズ・アンド・ローゼスと続けた。


途中クラシックを挟み、後半はイングヴェイ・マルムスティーンを披露。「エレクトリック・ギターとオーケストラのための協奏組曲変ホ短調『新世紀』」からの4曲に加え、「Trilogy Suite Op:5」と駆け抜けた。


1時間弾きまくった後のMCでは「今日はライブ感を出したかった」とし、「このシリーズも3年たったと言うことでベスト版にしたかったので、しゃべりもせず1時間弾き続けた」と説明。「前回の公演が完売ということで追加公演でしたが、今日もこんなにきていただいてありがとうございます」と感謝を述べた。


「まだ弾きますよ!」とアピールし観客からは盛大な拍手を送られ、クイーンの「Don't Stop Me Now」など3曲続けて披露。この日は約1時間半で全12曲を披露した。


バンドサウンドをクラシックギターで再現すると、どうしても音が薄くなりがちという。だが「それを全部詰め込んだアレンジを1回やってやってみようと。原曲に忠実なクラシックみたいなアレンジをやってやろうと、このシリーズを立ち上げた」と説明した。


「最初はお客さんも埋まらなかった」というが、今や追加公演を行うまでに成長した。「お客さんからのリクエストもあって、アイデアもいただいています」とし、「一緒に成長しています」とほほ笑んだ。


「カバーさせていただいてるアーティストさんとお会いさせていただいたりとか、クラシックギター界の枠を超えて、だんだん認知してくださっている」と確かな手応えを感じている。その上で「コラボとかいろんな交流ができたら」と未来図を描いている。


クラシックギタリストとして「ジャンルを超えて活動しているからこそ、クラシックでもっと活躍できる人間になりたい」と目を輝かせた。今は“異端児”かもしれないが、“革命児”にもなり得ることを感じさせた。【川田和博】

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