石破政権、中国「軟化」を評価=「ほほ笑み外交」警戒感も

10

2025年05月31日 07:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

中国共産党中央対外連絡部の劉建超部長(中央)と握手する、自民党の森山裕幹事長(左)と公明党の西田実仁幹事長=1月14日、北京(代表撮影・時事)
 日本産水産物の中国輸出が再開される見通しとなり、石破政権は「大きな節目」(林芳正官房長官)と評価している。中国は日本の排他的経済水域(EEZ)からブイを撤去するなど柔軟対応を矢継ぎ早に打ち出しており、政権内からは夏の参院選で成果をアピールできると歓迎する声も漏れる。ただ、中国の姿勢の変化は「米国を意識した動きだ」(政府高官)と警戒感も根強い。

 「大変喜ばしい」。岩屋毅外相は30日の記者会見で、日本産水産物の輸出再開に向けた中国との合意を手放しで歓迎。福島など10都県が輸出再開の対象から漏れたことに触れながらも、「解決の糸口を作れた。残る課題(解消)の大きな端緒になっていく」と楽観的な見通しを示した。

 石破政権の日中関係重視は鮮明だ。昨年10月に就任した石破茂首相は同11月に習近平国家主席と会談し、折に触れて訪中への意欲を表明。同12月の岩屋氏に続いて、今年1月には自民党の森山裕幹事長らが北京を訪れ、6年3カ月ぶりに「日中与党交流協議会」を再開した。

 中国も呼応するように対日姿勢を緩めている。昨年11月に日本人向け短期ビザ(査証)の免除を再開。今月に入って尖閣諸島・与那国島周辺から日本のEEZ内のブイを全て撤去し、日本産水産物の輸入再開にかじを切った。日本外務省幹部は「石破政権になったことが大きい」と語った。

 もっとも、中国が対日融和に傾く背景には、対中強硬策を次々に打ち出すトランプ米政権との対立激化を見据え、日本を引き寄せたい思惑があるとの見方も強い。日本政府関係者は「中国は欧州やASEAN(東南アジア諸国連合)にも日本同様に働き掛けを強めている」と指摘する。

 自民党ベテラン議員の一人は、日米間にすきま風を吹かせるのが中国の狙いだとの見方を示し、「中国の露骨な『ほほ笑み外交』だ。こうした中国の手に乗れば失敗する」と警告した。 

このニュースに関するつぶやき

  • 極左共産主義勢力である時事通信の頭が悪い記事を翻訳すると石破政権は反米媚中政権なので中国共産党が評価をしたという話になりますね。ハーバードの件もそうですが石破政権は総じて反米政権です。
    • イイネ!3
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(9件)

前日のランキングへ

ニュース設定