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3日に89歳で亡くなった巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄(ながしま・しげお)さんは芸能界、特に音楽界にも多大な影響を与えた。
サザンオールスターズは、桑田佳祐が大ファンだった長嶋さんをモチーフにした「栄光の男」を13年に発表。長嶋さんが松井秀喜さんとの国民栄誉賞ダブル受賞した直後のタイミングで、桑田が大学入学後、「何をやっても思い通りにいかずモヤモヤとした気持ちを抱えていた時期」の思いを歌に込めた。桑田は同曲を収録したアルバム「葡萄」(15年)で自ら記したライナーノーツに「ある日、喫茶店に入ると、長嶋さんの巨人軍引退試合が映っていた。それを見ていたら『こんなはずじゃ無かった』という思いがこみ上げて、涙が零れていた。音楽に精を出し、サザンのメンバーと出会う前の昔話である。そして時を経て、大人になったつもりの今、『栄光の男』とは程遠い自身を鼓舞しているかのような歌でもある」とつづっている。
長嶋さん自身も音楽活動をしている。93年に巨人監督に復帰した際、ユニット「ZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring長嶋茂雄」として、「果てしない夢を」に参加。楽曲後半で坂井泉水らに呼応する形で「熱く 熱く 信じていたい」と高音ボイスを響かせ、MVでは収録場面も披露した。同曲は日本テレビ系プロ野球中継のテーマソングとして、幅広く親しまれた。
長嶋さんと交流のあった石原裕次郎さんは、新人王を取った翌59年1月に「男の友情背番号3」と、“直球タイトル”の楽曲をリリース。文字どおり、長嶋さんのグラウンドでの活躍を歌詞にした内容で、その年の長嶋さんは天覧試合でサヨナラ本塁打を放つなど、さらなる飛躍をとげた。
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