中国や韓国の観光客は日本で何を買う？　ランキングで見えた国ごとの違い

　博報堂が、近年訪日外客数の多い中国・韓国・米国・タイ・インドの5カ国を対象に実施した調査によると、日本で最も多く購入された商品カテゴリーは「お菓子」（49.8％）であることが分かった。

日本旅行中に購入したもの

　5カ国全体の購入商品カテゴリーの上位は、「お菓子」（49.8％）に続き「化粧品・美容用品」（46.2％）、「食品」（42.9％）となった。

　国別にみると、中国は「化粧品・美容用品」（44.6％）が最多で、「グッズ」（37.2％）、「洋服」（32.6％）が続いた。「グッズ」「洋服」は全体平均と比べて割合が高く、一方で「お菓子」は29.5％にとどまった。

　韓国では「お菓子」（66.7％）、「食品」（54.3％）、「化粧品・美容用品」（53.4％）の順に多く、いずれも全体平均を上回った。一方、「洋服」は10.9％と低かった。

　米国では「洋服」（48.4％）、「食品」（45.7％）、「お菓子」（43.0％）が上位に。特に「洋服」や「パーソナルケア商品」（29.5％）、「伝統工芸品」（29.1％）は全体平均より高かった。

　タイでは「お菓子」（59.7％）、「洋服」（48.1％）、「化粧品・美容用品」（37.2％）が上位だった。

　インドでは「洋服」（55.0％）、「食品」（51.2％）、「お菓子」（49.6％）の順で多かった。特に「洋服」や「ジュエリー・アクセサリー」（41.1％）、「伝統工芸品」（35.3％）、「パーソナルケア商品」（32.9％）が全体平均より突出して高くなった。

　商品の購入を決めるタイミング（5カ国全体平均）については、カテゴリーによって傾向が異なった。「旅行する前から具体的に買うブランド・商品を決めていた」のが最も多かったのは「化粧品・美容用品」（48.1％）、「薬」（40.0％）だった。

　一方で「家電・電子製品」（35.9％）、「洋服」（37.6％）、「ジュエリー・アクセサリー」（35.6％）では、「旅行する前からこのカテゴリーの物は買うとは決めていた（ブランド・商品は決めていなかった）」との回答が多かった。

　「食品」（33.3％）、「お菓子」（36.3％）は「店頭で見て、その場で購入を決めた」の回答が多くなった。

　今回は購入しなかったが、次回の訪日時に買いたいものは、全体で「ジュエリー・アクセサリー」（18.1％）、「バッグ」（17.5％）、「伝統工芸品」（16.4％）、「健康食品」（16.1％）、「雑貨」（14.2％）が上位となった。

　国別では、中国は「伝統工芸品」（19.4％）、「ジュエリー・アクセサリー」（19.0％）、韓国は「バッグ」「ジュエリー・アクセサリー」（いずれも17.4％）、「健康食品」（15.9％）が多かった。米国は「インテリア家具」（23.3％）、「バッグ」（22.1％）、「ヘルスケア・フィットネス用品」（19.8％）、タイは「バッグ」（21.7％）、「家電・電子製品」（19.4％）、インドでは「スポーツアウトドア用品」（24.0％）、「インテリア家具」（23.6％）が上位に挙がった。

　帰国後も継続して購入したい商品については、全体では「お菓子」（35.5％）、「化粧品」（30.1％）、「食品」（27.9％）、「グッズ」（22.6％）、「お酒」（21.4％）が多かった。

　国別では、中国は「化粧品」（39.1％）、韓国とタイは「お菓子」（韓国：46.5％、タイ：53.5％）、米国とインドは洋服（米国：36.8％、インド：46.9%）が最多となった。

　継続購入の理由について、化粧品・美容用品、お菓子、食品は「品質」や「コスパの良さ」が評価された。化粧品では「ブランドへの信頼」、お菓子・食品では「周囲の反応の良さ」が理由として多かった。

　本調査は、過去1年以内に日本を訪れた経験のある中国、韓国、アメリカ、タイ、インドの男女、各国258人を対象に、インターネットで実施した。実施期間は以下の通り。中国：3月14〜24日および6月25〜30日／韓国：3月14〜24日／米国：3月14〜24日／タイ：3月17〜25日／インド：3月18〜26日。