
■MLB マリナーズーレイズ(日本時間11日、T-モバイル・パーク)
日本選手として史上初めてアメリカ野球殿堂入りを果たし、10日にマリナーズの本拠地・T-モバイル・パークで永久欠番となったことを記念する式典に登場したイチロー(51、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が11日、練習に登場。この日は始球式を行うことが決まっている。
練習後には前日行った全文英語のスピーチについて「クーパーズタウンの時もそうでしたけど、思いが伝わったらいいなと思っていたんですけど、それなりに練習もしていて、準備ができたとはいえない。どれだけ練習しても言えないんですけど、普通の状態ならサラっと出来たと思うんですよ。野球とおんなじだなって。練習をどれだけ頑張ったって、試合で、4打席、5打席でヒットを1本、2本打てるかどうか、僕ら勝負してきて、5打数0安打の時もあるし、おんなじだなって。でもまあ、野球と違うのは昨日はスピーチなので、とにかく思いが伝わったらいいなあと思って」と振り返った。
そして、この日は始球式に登場する予定だが「今日は全力では投げないですよ。本当は投げる予定でした。でもそうじゃない理由が後でわかります」と笑顔で話した。
その1時間40分後に始球式に登場したイチロー、キャッチャーはR.ジョンソン(61)が務めた。イチローは通常、始球式で剛速球を披露してきたが、ジョンソンへの配慮から全力ではない投球への判断となった模様。2人がグラウンドに姿を現すと、スタジアムからは大歓声があがった。現役時代は一緒にプレー出来なかったが、共にマリナーズで背番号“51”を背負ったレジェンドがバッテリーを組んだ。
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力を入れずに始球式を行ったイチロー、ジョンソンもしっかりキャッチし、笑顔で握手、記念撮影では2人で指で“51”を作っていた。
会見では珍しくドジャース・大谷翔平(31)について言及。「大谷選手の場合は、世界を見据えて高校生の頃からかな、見据えてた場所が全然違うので、僕と比較した場合に。僕はまず日本のプロ野球選手になることで、そこから小さいことを積み重ねてきた結果だったので、全然もうスタートが違う」と自身と大谷との違いを話し、「持っているものも全然違うし、花が開けば、花が咲いた時に大きなものになることはもう誰の目にも明らかだったわけで。日本人の心を忘れないで引っ張っていって欲しい」とエールを送った。