橋幸夫さん死去、所属社長が4日前に語っていた病状「僕の顔も忘れる。言葉も忘れる。寝てます」

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2025年09月05日 19:46  日刊スポーツ

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橋幸夫さん(16年10月撮影)

歌手橋幸夫(はし・ゆきお)さん(本名橋幸男=はし・ゆきお)が肺炎のため、4日午後11時48分に亡くなったことが5日、分かった。82歳。所属する夢グループが発表した。


夢グループの石田重廣社長(67)が1日、橋さんの現状について語っていた。都内で同グループの20周年企画「石田社長の本音トークショー&保科有里との歌謡ステージ」で橋さんについて言及。


昨年12月ころから「様子がだんだんおかしくなった」そうで、「歌も大体3割は歌えませんでした。1月2月はちゃんと話もできません、1人では」と、認知症状が顕著になってきたという。


5月に大阪で行われたコンサートでは、昼公演の歌唱が「2割しか歌えなかった」。夜公演前、橋から石田社長に「おれ、迷惑かけてるんだよね。もう休むわ。休んで頭の整理をしたい」と申し出があった。同社長は「休んだらダメだよ。戻ってこられないじゃないの。休ませない、と言ったら橋さんが笑顔になった。そこで意志を固めた。それならば、隠すことをやめよう」と発表に踏み切った。


だが、どんどん病状は進行し「あれだけの大スターがどうなっちゃったんだという状況に入りました」という。橋さんは5月31日に一過性脳虚血発作と診断された、約1週間の検査入院の後、6月8日に退院。同11日に滋賀県で開催した「夢グループ20周年記念コンサート」でステージ復帰して「いつでも夢を」など4曲を歌唱した。


石田社長によると「その日はほとんど会話できません。自分で水も飲み込めません。最後に立ち上がって、『命ある限り』という言葉を発して、その翌々日に病院に行きました」。再入院した3日後には、石田社長の名前も忘れてしまったという。見舞いに行き「橋さん! と言ってみても寝てるばかりです。すごい大きないびきをして。顔ももう、橋幸夫さんの顔じゃないんです」と話し、「意思の疎通がなくなったときに、どう対処していいか分からなくなった」と心境を吐露した。


橋は1日時点で入院中だった。「僕の顔も忘れる。言葉も忘れる。ずっと寝てます」。話しかけると目を開け、何かを話したそうに「もぐもぐいってるんです」と反応があったそう。石田社長は「現状、どうして橋幸夫さんがあっという間にこういう状況になったのか、僕には理解できません。でも橋さんは生きてます。脳以外はすごく元気です。お見舞いに行った時に、ひと言話させようというのが僕の夢です」と話していた。


◆橋幸夫(はし・ゆきお)本名・橋幸男。1943年(昭18)5月3日、東京都生まれ。60年に「潮来笠」でデビュー。吉永小百合とデュエットした「いつでも夢を」(62年)と「霧氷」(66年)で2度日本レコード大賞を獲得。「恋をするなら」「恋のメキシカン・ロック」「子連れ狼」などヒット曲多数。血液型A。

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