
子宮内膜症が妊娠に与える影響
9月5日、中国の研究チームは、「European Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biology」にて、子宮内膜症は、複数の妊娠合併症を引き起こす要因になると示した。
子宮内膜症は妊娠転帰に有害な影響を及ぼし、流産、早産、前期破水(陣痛前に卵膜が破れて羊水が流れ出る状態)、前置胎盤、尿路感染症、帝王切開リスクを高めるという。
子宮内膜症と妊娠結果における関係性
今回、研究チームは、2000年から2021年の期間、女性14万7,950人(20〜45歳)を対象に子宮内膜症と妊娠結果における関係性について検証した。
実験群(子宮内膜症の女性1万1,400人)と対象群(子宮内膜症でない女性13万6,550人) を比較したところ、子宮内膜症によって妊娠合併症リスクが高まると示された。実験群は、対象群と比べて流産、早産、前期破水、前置胎盤、尿路感染症、帝王切開リスクが増すことが認められた。
なお、サブグループ解析(性別、年齢、疾患などの特定の因子ごとにデータを細分化し、各グループ内で解析を行う方法)の結果、流産リスクが高いのは35歳から45歳までの女性、不妊でない女性であると判明した。
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早産、前置胎盤、帝王切開リスクは全てのサブグループで高く、子宮内膜症が妊娠合併症に関与していると示唆される。
(画像はEuropean Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biologyより)
ScienceDirect
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