写真【今日のにゃんこタイム〜○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.186】
猫は、ふとした瞬間にクスっと笑える姿を見せ、大きな癒しを与えてくれるものです。かりとんさん(@kariton28mhy25)宅では、黒猫兄弟のチックくんとタックくんが左右対称のシンクロ姿を披露!
あまりのかわいさに、家族はキュンとしてしまいました。
◆友人宅で産まれた“黒猫兄弟”に心奪われて…
「あんな左右対象の格好を見たのは、初めてでした。ただ、その後も同じような格好をしているところを見たので、以前からよくしていたのかもしれません」
当時をそう振り返る飼い主さんによれば、2匹は血の繋がった兄弟猫なのだそう。出会いは、2018年のこと。友人宅で4匹の黒猫が産まれたと聞き、飼い主さんは子猫たちが生後1か月ほどになった頃、会いに行きました。
当時、自宅にはすでに2匹の先住猫がいたため、あくまでも「見に行くだけ」のつもりだったそう。しかし、対面した瞬間、心奪われるものがあり、後日、友人宅を再訪問。チックくんとタックくんをお迎えしました。
「この子たちの成長を見届けたい。幸せにしたいと心から思ったんです」
2匹は、お迎え当初から仲良し。これまでに見せてくれた“シンクロ姿“は数えきれないほどです。
その中でも飼い主さんが特にキュンとしたのは、空き箱を活用したかわいいシンクロ行動。
「空き箱を置いておき、数秒後に振り返ったら、ふたりでミチミチに入っていたことがありました。かわいすぎて悶絶しました(笑)」
ちなみに、チックくんとタックくんはふたりで空き箱を楽しむ時だけ長く入るそう。他の同居猫と空き箱に入る時は、わりとすぐ出て行ってしまいます。もしかしたら、ふたりだけにしか分からない“しっくり感”があるのかもしれません。
◆仲良し兄弟猫の「不思議なシンクロポイント」と「異なる個性」
2匹は引き寄せ合う何かがあるのか、気づくと、いつもくっついているそう。音への反応などもシンクロすることが多いそうです。
また。不思議なことに、動物病院で健康診断のために血液検査をすると、似たような数値になるのだとか。
ただ、性格には少し違いがあります。チックくんは、甘えん坊で臆病。2歳上の先住猫ミトンちゃんのことが大好きで、よくストーキングをしています。
一方、タックくんは好奇心旺盛。賢く、周りをよく見ています。タックくんは、同居猫サッサちゃん(サビ猫)に慕われており、よく付きまとわれているそう。
「サッサはたまに間違えて、いつもは塩対応しているチックにつきまとうことがあります(笑)人間だけでなく、猫からしても似て見えるんだなと、面白く感じています」
現在、飼い主さん宅には7匹の猫たち(男の子4匹・女の子3匹)が暮らしていますが、みなそれぞれ違う猫に片思い中というユニークな関係性。
サッサちゃんの好き好きアピールにたじろぐタックくんの様子やミトンちゃん一筋なチックくんの純愛を、飼い主さんは微笑ましく見守っています。
◆7匹の愛猫たちと暮らす中で悩んだ「留守番時のご飯問題」
7匹の愛猫たちに快適な生活を送ってもらうため、飼い主さんが一番こだわったのはお留守番中のご飯です。
食事のペースは、猫によって個性があるもの。飼い主さん宅でも、早食いの子や食べ始めるのが遅い子、年下の子が食べ始めるのを見てから食べる子など、食べ方の個性が様々でした。
「誰かが食事中だと食べに行けない子もいて、2食分を食べられしまい、1食もありつけない子が出てきてしまいました」
そこで飼い主さんは食事のペースを観察し、愛猫たちを「活発チーム」と「おっとりチーム」に分けることに。留守中には1階と2階で部屋分けし、チームごとにご飯をあげるようにしました。
「お留守番中は自動給餌器を使うので、ペットカメラでモニタリングして猫たちの動きを観察しました。上手くいったことやいかなかったことを検証して、自動給餌器を分散させて置いたり、ご飯が出るタイミングを調節したりしました」
様々な改善をしていく中で、飼い主さんは自動給餌器のお皿も変更。付属のものでなく、平たいトレーに変えたところ、早食い防止対策に繋がりました。
◆「猫たちを見て、我が振り直せ」の精神で“今”を生きていきたい
徹底した気遣いにより、猫たちは留守番時にも安心して自分のペースでご飯を食べられるように。誰も不満を抱えないように配慮する深い猫愛の根底には、生き方すらも見つめ直させてくれた愛猫への深い感謝があります。
「チクタクと出会い、今を一生懸命生きている姿を見て、私の人生観は大きく変わりました。私は先のことばかり考えて動き、今を生きていなかったなって。私も今を生きよう。そう思いました」
猫たちを見て、我が振り直せ。そんな精神で、これからも猫たちに人生を教わりながら、今を大切に、楽しく生きていきたい。そう話す飼い主さんは、チックくんとタックくんと暮らす中で、黒猫の魅力もたくさん教わりました。
「黒だからこそ際立つキラキラの瞳や、目を閉じたら前か後ろか分からなくなるフォルムなど、何もかもかわいい。我が家調べですが、黒猫は穏やかで人懐っこい子が多いように思います。うちの黒猫たちは気難しい子にも近寄り、仲良くなろうとする“めげないタイプ”なので(笑)」
時計の針が時を刻むような名前のチックくんとタックくんは、「時」の捉え方を見つめ直させてくれた大切な存在。この先も飼い主さんが生き方に悩んだ時には、そばでユニークな姿を見せながら「今の楽しみ方」を教えてくれそうです。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291