高市総裁爆誕で連立政権にヒビ!? 公明党内には大激震が走っている!

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2025年10月09日 09:10  週プレNEWS

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両院議員総会で新総裁就任の挨拶を行う高市早苗氏


退陣表明した石破茂首相の後任を争った10月4日の自民党総裁選は、「小泉進次郎氏大本命」との下馬評を覆して、3度目の挑戦となった高市早苗氏が勝利した。まさかの結果に、勝ち馬に乗るべく小泉氏を担いだ陣営関係者や、"小泉政権"での連立入りを目論んだ日本維新の会の国会議員、票読みを完全に外した政治部記者といった永田町の住人からは落胆の声が漏れる。中でも、自公連立政権のパートナーである公明党は、高市氏のタカ派的な言動や過去の因縁などから、関係解消も視野に入るほどの激震に見舞われている。

【写真】石破首相(当時)の表敬を受ける公明党代表

■公明党代表からのダメ出しの嵐

新総裁の椅子を手にして上気しきった高市氏に、公明が早速冷や水をぶっかけた。

高市氏は、総裁選が終わるやいなや公明党の斉藤鉄夫代表ら幹部との会談に臨んだ。斉藤代表はその場で、高市氏が閣僚時代から行ってきた靖国神社参拝について、「これまで外交問題に発展している。懸念を持っている」とピシャリ。また、高市氏が厳しい姿勢を示す外国人への政策は「外国人を共生・包摂し、一緒に社会を築いていくことは日本とっても必須だ」と指摘。高市氏が、維新を念頭に入れた連立の枠組みの拡大に言及していた点についても「維新が主張する副首都構想を前提にした議論について非常に大きな疑問点を持っている」と、ダメ出しの連発に終わった。


斉藤代表は返す刀で、会談終了後の記者団の取材に、「連立の政策協議を行い、一致すれば連立政権ということになるが、まだ今の段階では何とも申し上げることができない」とも語った。連立継続に留保をかけるかのような発言に、一部メディアは「連立離脱を示唆」と報道。都都逸の「踏まれても蹴られてもついていきます下駄の雪」から"下駄の雪"と揶揄(やゆ)されつつも、自民の政策や法案の成立に協力し、政権与党にしがみついてきた公明だったが、高市総裁誕生には明確に警戒感を示している。政治部デスクが解説する。

「本来、新総裁の就任に対してのあいさつでは、社交辞令程度の祝いの言葉を述べて淡々と済ませるものなのに、ここまで文句を言い連ねるのは異例です。斉藤代表は総裁選前にも、タカ派の高市氏を念頭に入れて『保守中道路線の私たちの理念に合った方でなければ、連立政権を組むわけにいかない』とさかんに挑発しています。

公明は、支持母体である創価学会の学会員の高齢化に伴う組織退潮という難問に瀕しています。学会員をつなぎとめるため、平和の党というイメージを堅守せざるを得ず、靖国参拝をはじめとするタカ派の高市氏の政治スタンスには協調できない。また、新たな信者になりうる移民を厳しくコントロールする施策にも消極的。高市氏とは全くの水と油なのです」(政治部デスク)

■過去には因縁も‥‥

しかも、公明と高市氏はこれまでも禍根を残してきた。

岸田政権で高市氏が政調会長を務めた2021年秋、公明が総選挙時の目玉公約として掲げた18歳以下の子どもを対象にした10万円相当の給付で、いったんは自公で合意したものの高市氏が支給対象などを巡り「自民の公約とは全く違う」と待ったをかけて紛糾。結局、岸田文雄首相のトップダウンで実施が決まったものの、公明党内からは、高市氏を敵対視する機運が広がり、その後の岸田政権のリスク要素となった。そのうえ、高市氏の今回の逆転劇の立役者とされ、一躍存在感が高まる麻生太郎元首相も根っからの公明嫌いで知られており、"高市自民党"への危機感に拍車がかかっている。

「自公では衆参で過半数を取れていないので他党の協力を仰がなくてはならない。高市氏は所得税の『年収の壁』の引き上げに賛同していて国民民主党と政策が近いうえに、維新の連立の取り込みにも言及していて、公明は切り捨てを警戒している。4日の会談で高市氏に敢えて苦言を呈したのも、『甘く見るな』と値打ちをこいただけではないか」(自民党関係者)

また、公明からは高市氏の性格面でも不安が聞こえる。公明党関係者が冷ややかに語る。

「高市さんは2023年、総務相だった際の自身の発言を記した内部文書を国会で追及された際に『捏造』だと気色ばんで反論し、捏造でなければ議員辞職するかと問われると『結構だ』とまで言い切った。その文書は後日、正式な行政文書だと認められたのだが、高市氏は頬かむりして知らんぷり。

ことほどさように、高市氏はキレやすいうえに、向こう見ずな発言をしてしまうので、我々公明と様々な局面で粘り強い協議ができるのか甚だ疑問。高市さんの信頼が厚くて優秀な側近が交渉に当たってくれればいいのだが、あの人は党内の人望はいまひとつで部下がおらず、そのようなメンツは見当たらない。高市さんでは学会員が支援できないという状況になり、かつ立憲民主党を中心とする野党が総結集する体制が整えば、こちらとしても自民と関係を切ったって構わない」(公明党関係者)

"高市ショック"の激震は、下駄から雪が削げ落ちる可能性をはらんでいる。

文/山本優希 写真/自民党公式HP、公明党公式HP

このニュースに関するつぶやき

  • 元々、公明党と自民党内保守とは大きな隔たりがある。媚中議員とは仲良く出来ても、安倍さんの頃にはまだ票田としての価値もあったが、それもかなり薄れて来ている。もう連立する意味はないだろ。
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