秋季例大祭で、靖国神社に参拝する自民党の古屋圭司選対委員長(右端)ら超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」=17日午前、東京都千代田区 自民党の高市早苗総裁は17日、東京・九段北の靖国神社で秋季例大祭が始まったのに合わせ、同神社に玉串料を納めた。19日までの期間中の参拝は見送る見通しだ。21日召集の臨時国会での首相指名を想定し、外交への影響を避けるためとみられる。
高市氏の事務所によると、玉串料は私費で「自民党総裁」と記した。同氏の代理として持参した自民の有村治子総務会長は記者団に、「高市総裁の気持ちを体してお参りした」と語った。有村氏に加え、自民四役の一角である古屋圭司選対委員長も参拝した。
高市氏は経済安全保障担当相や総務相在任時は参拝を続けていた。先の総裁選では「どこからでも手を合わせたい」と述べるにとどめ、参拝の意向を明言していなかった。
新首相は今月下旬から東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議など一連の外交日程が控える。新首相に就任する可能性が高い高市氏が参拝すれば、中国や韓国が反発するのは確実だ。
石破茂首相は祭具の真榊(まさかき)を奉納した。超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバー約70人も17日に集団で参拝。逢沢一郎会長(自民)は「戦争の記憶を風化させてはならない。英霊顕彰の大切さを国民に伝えていく」と記者団に語った。

靖国神社の秋季例大祭に合わせて石破茂首相が奉納した真榊=17日午前、東京都千代田区