日中防衛相会談の前に握手する小泉進次郎防衛相(左)と中国の董軍国防相=1日、クアラルンプール 【クアラルンプール時事】小泉進次郎防衛相は1日、訪問先のマレーシアで中国の董軍国防相と初めて会談し、中国軍による東シナ海や太平洋での活動活発化に深刻な懸念を伝えた。「日中関係の安全保障は最も難しい分野で、現に数多くの懸案が存在している。率直な議論と意思疎通を粘り強く続けることが必要不可欠だ」と述べた。
会談で両氏は、偶発的な衝突を避けるためのホットライン(専用回線)の適切な運用も含め、防衛当局間の対話の重要性を確認。小泉氏は、5月に発生した中国海警局ヘリコプターによる領空侵犯事案に触れ、沖縄県・尖閣諸島周辺での中国軍の活動に強い懸念を表明した。
小泉氏はこれに先立ち、韓国の安圭伯国防相とも会談。日本の防衛省によると、両氏は北朝鮮の核・ミサイル開発やロシアとの軍事協力の進展に対し、日韓や日米韓で緊密に連携して対処することで一致した。

日中防衛相会談の冒頭で発言する小泉進次郎防衛相(左から2人目)=1日、クアラルンプール