
TBS系報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)は15日の放送で、NHKから国民を守る党の党首、立花孝志容疑者が、1月に死亡した元県議の竹内英明氏(当時50)への名誉毀損(きそん)の疑いで逮捕された事件について特集した。
番組では、竹内元県議の妻に密着取材。兵庫県の斎藤元彦知事が昨年11月に出直し市長選に出馬した際、「流れを変えたのは、立花容疑者の出馬でした」と指摘し、立花容疑者が斎藤知事を応援する2馬力選挙の中で、竹内元県議への誹謗(ひぼう)中傷を強めたとした。竹内元県議の妻が、立花容疑者の逮捕について「私もいまだに、まだ信じられないような。まだ途中ですけど、何とかいい方向に向かうように。主人も喜んでいると思います」などと語る様子も伝えた。
日下部正樹キャスターは「VTRを見ていて感じたのは、斎藤知事の不作為。自ら何かをしようとしたんでしょうかね」と疑問視。「当事者でありながら、まるで人ごとのような振る舞いをずっと続けていますよね」と続け「さまざまな局面で知事がリーダーシップを発揮していたら、今ある県民の分断ですとか、県政の停滞に少しでも歯止めがかかったんじゃないか、と思ってしまいますよね」と語った。
村瀬健介キャスターは「特に兵庫県知事選挙のころは、立花容疑者は事実上の権力だったと思うんです。その権力の源泉は恐怖。つまり大きな聴衆を集めることができて、攻撃対象を決めて、自在に群集の怒りの矛先を決める事ができることにあったと思うんです」と回想。「今回の事件では、その攻撃の根拠が全くのデマでした。しかもそうしてデマによる攻撃で、人がいわばいじめ倒される様子が、コンテンツとなってネット上で消費されて、発信者たちの収益のもととなっている。こんな理不尽な攻撃の対象になることには、誰もが恐怖を抱くと思います」と私見を展開した。
村瀬氏はさらに「知事選直後に私がとりわけショックだったのは、社会の責任ある立場の人々が、この恐怖の前にどういう態度を取ったか、ということです。一部の政治家や、識者と呼ばれるような人々が、立花容疑者のデマに基づく言動を擁護するような態度を取ったことや、多くのマスメディアの報道姿勢が及び腰だったことには、暗い気持ちになりました」と問題提起。「竹内元県議のご遺族のような、いわば弱い立場の人が、あの恐怖に抗って行動を起こしたことを考えれば、私自身も含めて、社会の中で役割を果たすべき人々が、それをきちんと果たしたのか、問い直す必要があると思います」と自戒も込めて話した。
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