写真 映画監督のクエンティン・タランティーノが、「ハンガー・ゲーム」シリーズを「『バトル・ロワイアル』のPG版」と呼び、原作者スーザン・コリンズに対して「盗作だ」と強く批判した。
「The Bret Easton Ellis Podcast」に出演したタランティーノは、コリンズの小説が高見広春の1999年の小説「バトル・ロワイアル」を「丸ごとパクった」と主張。「日本の作家が彼女を訴えなかったのが理解できない」と語り、辛辣な言葉を投げかけた。
さらに「愚かな書評家たちは日本映画『バトル・ロワイアル』を観に行かないから、誰も彼女を指摘しなかった。彼らはそれを最もオリジナルな作品だと持ち上げた。しかし映画評論家が映画版を観た途端、『これはバトル・ロワイアルのPG版じゃないか』と気づいた」と述べ、批評界の対応にも不満を示した。
「ハンガー・ゲーム」シリーズ第1作は2012年に公開され、以来、両作品の類似性は繰り返し議論されてきた。「バトル・ロワイアル」は日本のディストピア社会を舞台に、中学生たちが政府の命令で殺し合いを強いられる物語。一方「ハンガー・ゲーム」は架空の国パネムで、12地区から選ばれたティーンエイジャーが死闘を繰り広げる設定だ。
こうした共通点にもかかわらず、コリンズは一貫して「バトル・ロワイアル」からの影響を否定。2011年のニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでは「その本も著者も知らなかった。原稿を提出した後に指摘され、編集者に読むべきかたずねたが『その世界を頭に入れないで、今のまま続けてください』と言われた」と説明している。
「バトル・ロワイアル」は2003年に続編「バトル・ロワイアルII 鎮魂歌(レクイエム)」が公開された。一方、「ハンガー・ゲーム」は5本の映画を生み出し、来年にはスーザン・コリンズの2025年の新作小説「Sunrise on the Reaping」を原作とする第6作が公開予定で、前日譚三部作の第2章となる。
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