子宮内膜症は炎症を促進させない

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2025年12月15日 15:00  妊活・卵活ニュース

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炎症と子宮内膜症
12月9日、インドの研究チームは、「Scientific Reports」にて、炎症と子宮内膜症を起因とする女性不妊において関連性はないと示した。

これまで、炎症と子宮内膜症による女性不妊には関連性があると考えられてきた。子宮内膜症では卵胞液中の鉄濃度が上昇し、これが潜在的に酸化ストレスを引き超すといわれる。

しかしながら、今回、子宮内膜症と卵胞液中の鉄濃度、酸化ストレスにおいて関連性はないと報告された。

子宮内膜症が鉄濃度と酸化ストレスに対して与える影響
研究チームは、生殖補助医療を受ける不妊女性(子宮内膜症の女性21人、子宮内膜症でない女性14人)を対象に子宮内膜症が鉄濃度と酸化ストレスに対して与える影響について検証した。

卵胞液中の鉄濃度、酸化ストレス、炎症を測定したところ、実験群(子宮内膜症あり)では、対照群(子宮内膜症なし)と比べてマロンジアルデヒド(MDA:脂質過酸化の副産物)が有意に高くなった。

一方、鉄、トランスフェリン(鉄を貯蔵・運搬するタンパク質)、インターロイキン-6(IL-6:免疫を制御するサイトカイン)に有意差は認められなかった。

これより、炎症と子宮内膜症による女性不妊において関連性はないと推測される。子宮内膜症によって酸化ストレスが悪化することはなく、また、卵胞液の鉄濃度が上昇することはないという。

(画像はScientific Reportsより)

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