首相官邸に入る高市早苗首相=9日午前、東京・永田町 日韓両政府は9日、韓国の李在明大統領が13、14日に奈良県を訪れ、高市早苗首相と会談すると発表した。日韓首脳が相互往来する「シャトル外交」の一環で、対日圧力を強める中国への対応や、経済安全保障分野の連携強化などを議論。首相は、自身の地元で李氏を歓迎し、信頼関係を深めたい考えだ。
韓国側によると、李氏は13日午後に同県入り。首脳会談と共同記者発表に臨み、夕食会に出席する。14日は首相と共に世界遺産の法隆寺(同県斑鳩町)を訪問。在日韓国人との懇談会も開催し、帰国の途に就く。
李氏の来日は昨年8月以来。同年10月に韓国・慶州で両首脳が会談した際、李氏が同県訪問の希望を伝え、首相も応じる意向を示していた。
日本側には、台湾有事を巡る首相の国会答弁を受けて中国との関係が悪化する中、「日韓、日米韓の緊密な連携は極めて重要だ」(首相官邸幹部)として、韓国側を引き寄せる狙いがある。木原稔官房長官は9日の記者会見で「首脳同士の率直なやりとりを通じ、2国間関係のさらなる進展を議論できるのではないか」と語った。
ただ、中国への経済依存度が高い韓国は、日本ばかりに肩入れできない。これに関し、日本外務省幹部は「リスクがある中、大統領が日本を訪問すること自体に意味がある」と指摘。韓国大統領府は「未来志向かつ安定的な関係発展の基調を確かにすることが期待される」と表明した。

高市早苗首相(左)と韓国の李在明大統領=2025年10月、韓国・慶州