ザ・ダチア・サンドライダーズのナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー) ダカールラリー2026 中東サウジアラビアで開かれた2026年W2RC世界ラリーレイド選手権の開幕戦ダカールラリー2026は1月17日、2週間に及ぶ大会の最終日を迎え、四輪部門ではザ・ダチア・サンドライダーズのナッサー・アル-アティヤ(ダチア・サンドライダー)が、二輪部門ではレッドブルKTMファクトリーレーシングのルチアーノ・ベナビデス(KTM450ラリーファクトリー)が総合優勝を飾った。
■トップ5をダチアとフォードが占める
サウジアラビアの砂漠や荒れた岩場を舞台に、3日のプロローグから2週間をかけて国土を一周するダカールラリー。四輪部門の最高峰クラスには、日本のトヨタをはじめとする各国の自動車ブランドが参戦し、自社車両のオフロード性能を示すべく先頭を競った。
とくに今大会はミニ、トヨタ、フォード、ダチア、センチュリーらがステージウインを獲りあう混戦模様となった。大会前半は、ステージレイアウトによってトヨタ・ハイラックスやフォード・ラプターがペースを分け合い、ハードなタイムバトルの中で昨年王者であるヤジード・アル・ラジ(オーバードライブ・レーシング/トヨタ・ハイラックスGR)がリタイアを喫するシーンもあった。
中盤にもフォードとトヨタの先頭争いは続いたが、そのすぐ後ろで安定したペースを保っていたのがダチアのアル-アティヤだった。終盤に入ると総合優勝争いはトヨタのヘンク・ラテガン(トヨタ・ハイラックスGR)、フォードのナニ・ロマ(フォード・ラプター)、アル-アティヤの3台に絞られたが、ステージ11でラテガンがメカニカルトラブルでストップすると、優勝候補はアル-アティヤとロマの2台に絞られた。
ここまでステージレイアウトに左右されることなく安定した走りを見せたアル-アティヤは、ゴール前最後のロングドライブであるステージ12で最速タイムを刻み、ロマとの差を16分に拡大すると、ダチア移籍後の初勝利に王手をかけた。
そして迎えた最終ステージ13(計測区間は105km)。先頭でスタートしたアル-アティヤは無事にフィニッシュラインを切り、9分42秒のリードを守って総合優勝を飾った。ルーマニアのメーカーであり現在はルノーグループ傘下にあるダチアにとって、今回が初のダカールラリー総合優勝となり、アル-アティヤにとっては自身6度目の勝利となった。
次ぐ2位にロマ、3位にマティアス・エクストロームが続いたことで、フォード・ラプターはツー・スリーに。大会を通して好走を見せたフォード・ラプターは、あと一歩頂点には届かなかったものの2025年を上回るリザルトを残した。
4位はセバスチャン・ローブ(ザ・ダチア・サンドライダーズ/ダチア・サンドライダー)、5位はカルロス・サインツ(フォード・レーシング/フォード・ラプター)が入ったことでトップ5はダチアとフォードのマシンで占められた。
6位は2025年大会と同順位でのフィニッシュとなったセンチュリー・レーシング・ファクトリーチームのマシュー・セラドリ(センチュリーCR7)となり、ダチアで初陣となった2025年W2RC王者のルーカス・モラエスの7位を挟み、トヨタ・ハイラックス勢の最上位はトヨタ・ガズー・レーシングW2RCのトビー・プライスの8位となった。
■KTM VS ホンダ、最終日まで逆転の連続
一方の二輪部門については、開幕からレッドブルKTMファクトリーレーシングとモンスターエナジー・ホンダHRCのライダーらが先頭を競う展開となった。
初日からKTMの新星エドガー・カネット(KTM450ラリーファクトリー)が最年少ステージウインを飾ると、チームの主将ダニエル・サンダース(KTM450ラリーファクトリー)も続いてステージ2で総合首位に立ち、大会序盤をリードしていった。
以降、ホンダのトーシャ・シャレイナ(ホンダCRF450)も最速タイムを刻み、一時はサンダースを抜いてラリーリーダーとなったが、リードを守り切れずにサンダースがトップを奪い返して大会は後半へ。
休息日後は、サンダースとともに好タイムを残し続けていたルチアーノ・ベナビデス(KTM450ラリーファクトリー)も調子を上げ、2連続ステージウインとともにサンダースを抜いてラリーリーダーに。
以降はホンダ陣営もペースを上げて反応し、シャレイナ、エイドリアン・ファン・べベレン、スカイラー・ハウズ、ブラベックとステージ最速を獲りあうも、ベナビデスが総合リードを守り続けていった。
しかし、徐々に差を詰めていたホンダのブラベックが最後のロングステージとなったステージ12でスパートをかけ、なんと総合首位が入れ替わることに。フィニッシュラインまで勝負が読めない激戦に発展した。
ブラベックの3分20秒リードで始まった最終ステージ。先頭で走り出したブラベックはスピードの面ではリードを守っていたものの、最終盤でまさかのコースミスを犯した。残り7kmでナビゲーションを誤った隙にベナビデスは2番手タイムとを刻み、フィニッシュしてみればふたりの差はわずか2秒。ベナビデスが衝撃的な逆転勝利を飾り、KTMのダカール連覇を飾った。
[オートスポーツweb 2026年01月17日]