オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2026年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ 1月25日(日)、モナコ、フランスを舞台に開催されている2026年WRC世界ラリー選手権の第1戦『ラリー・モンテカルロ』のデイ4ではスペシャルステージ14から17の走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのオリバー・ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合優勝を飾った。TGR-WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合7位で2026年シーズンの開幕戦を終えた。
また、日曜のみの総合順位でポイントを競う“スーパーサンデー”では、RC1クラス内ではTGR-WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が最速となっている。
21日(水)のシェイクダウンからスタートした2026年WRCの第1戦は、ついに総合優勝が決まる最終日を迎えた。ソルベルグはここまで驚異的なスピードとマシンコントロールでトップを維持し続けており、大会の最年少優勝記録がかかるなか、最終日のステージが始まった。
この日最初はSS14(12.5km)のアタック合戦から始まった。路面の雪は溶けはじめ、ぬかるみができて滑りやすくなっていたが、走行を重ねるにつれてコンディションが変化し、出走順が後半のドライバーには有利に働く状況となった。
前半に出走したドライバーが慎重にマシンをゴールまで運ぶ中、ジョン・アームストロング(フォード・プーマ・ラリー1)がタイムを大きく更新。暫定トップの勝田よりも10.7秒速いタイムをマークし、以降はヒョンデ勢もベストタイムを塗り替えるなど、どんどんタイムは向上していく。
ここまでトップ3を譲らなかったトヨタの3人はSS14では3者3様の結果となった。セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)はトラクション不足に苦しんだようで、暫定首位フルモーから15.9秒の遅れ。続くエバンスはなんとフルモーと同タイムを記録し、トップタイムを分け合う形になった。
総合優勝のかかるソルベルグはエバンスから8.5秒遅れとなったが、最終日はリスクマネジメントに専念し前日までに築いた約1分のリードを活かす作戦のようだ。なお、出走順が遅いほどタイムが上がる状況は下位カテゴリーにもおよび、最終的にステージのトップタイムはWRC3のマッテオ・フォンタナ(フォード・フィエスタ・ラリー3)がマークするという初の展開となった。
続くSS15(23.45km)は予定より少し遅れた現地時間9時41分からスタート。日の当たる場所や標高差といった条件から路面コンディションから次々に変わる難しいステージとなった。
このステージではティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がスタート直後、0.3kmの地点で右フロントを接触しストップ。タイヤ交換を余儀なくされ、約1分半のタイムを失った。さらに総合首位ソルベルグも17km地点でスピンを喫して数秒をロスするなど、かなりマシンコントロールの要求が高いコンディションとなったが、ラリー1のトップタイムを出したのはエバンスで、首位とのタイム差を42秒まで詰めた。
午前中最後のステージとなるSS16はSS14の再走となる。このステージでMスポーツ・フォードWRTのドライバーが続々と停止。ラリー1デビュー戦ながら好走を続けていたジョン・アームストロング(フォード・プーマ・ラリー1)が、0.6km地点で惜しくもストップ。その約2分後にはジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1)もバリアに衝突し、左フロントにダメージを負った。
なんとか総合首位を守るソルベルグは、またもヘアピンでコースアウトする場面があったが、見事なリカバリーで無事にマシンをフィニッシュラインに運び、リードを58.3秒に広げて最終ステージへコマを進めた。
そして舞台はついに最後のパワーステージへ。数年ぶりにWRC期間中に積雪した伝統のチュリニ峠を舞台に、まずラリー1はヘイデン・パッドン(ヒョンデi20 Nラリー1)からアタックが始まった。
続々とコースインしていく中、ヌービルがスピン。続くフルモーも左フロントにダメージを負うが、果敢にステージを攻め切り、暫定トップの勝田よりも25.1秒速いタイムでトップに躍り出た。
その後デイ1からトップ3を譲らなかったトヨタのドライバー達が続々とゴール。先ずはオジエがフルモーの記録したタイムを0.8秒更新。その後走ったエバンスが下り区間を目一杯攻めてタイムを大幅に縮め、オジエから17.2秒速いタイムを刻んだ。
最後に出走したソルベルグは堅実な走りでマシンをゴールまで運び、3番手タイムを記録。ラリー1マシンで挑む初のターマックラリーながら、モンテカルロならではのミックスコンディションを制し、見事総合優勝を果たした。TGR-WRTのレギュラー選手として臨んだ初戦で鮮烈な勝利を飾ったうえに、この総合優勝は“モンテ・マイスター”のオジエが持つ『ラリー・モンテカルロ』の最年少優勝記録(25歳1か月)を、24歳4カ月で更新する快挙となった。
そして、トヨタはデイ1からトップ3を譲ることなくワン・ツー・スリー・フィニッシュを達成。大会序盤はタイヤトラブルやパワステの故障に苦戦した勝田も後半にかけては徐々にスピードを取り戻し、総合7位まで順位を回復して完走。得意とする次戦ラリー・スウェーデンへ向けて期待がかかる。次戦『ラリー・スウェーデン』は、2月12日(木)から15日(日)にかけて開催される予定だ。
[オートスポーツweb 2026年01月25日]