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東急不動産は2月9日、分譲マンション「BRANZ」(ブランズ)の居住者を対象に、有名シェフがマンションに出張し、BRANZ内の共用ダイニングでコース料理を提供する新サービス「MY GRAND CHEF for BRANZ」(マイグランシェフ フォーブランズ)を開始すると発表した。新サービス開始の背景には、同社が分譲マンション事業で強化する「売って終わりしない」差別化戦略があった。
●「売って終わり」では差別化できない
MY GRAND CHEF for BRANZは、居住者限定の完全予約制。基本価格は55万円からで、食材や飲料のアップグレードなどにより変動する。5〜7品の料理を用意し、コース形式やパーティー形式など居住者の要望に合わせて提供する。提携するシェフは中国料理「4000 Chinese Restaurant」の菰田欣也氏、イタリアン「シン ハラダ」の原田慎次氏、和食「賛否両論」の笠原将弘氏の3人(2月時点)だ。
東急不動産が新サービスを開発した背景には、同社が分譲マンション事業で進める差別化戦略がある。分譲マンション事業における差別化ポイントといえば、上質な内装や豪華な共用施設、専属のコンシェルジュによる手厚い管理サービスが主だった。しかし、同社の鮫島泰洋氏(住宅事業ユニット 再開発事業本部 上席執行役員本部長)は「ハード面や管理サービスだけを充実させていくと、売って終わりになってしまう。体験を売るマンションへ進化させることは入居後の満足度や暮らし心地を高めることにつながり、独自の差別化ポイントになる」と話す。
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では、どういった体験を居住者に提供すればいいのか。同社が着目したのは、都市型マンションにおける「家族が食卓を囲む時間が減少しがち」という課題だった。「『子どもが小さい』『高齢のため移動がしんどい』など、さまざまな理由から外食しづらいケースがある。マンション内で高級店の味を再現するという特別な食体験を提供することで、『食卓での時間』の再構築を目指した」(鮫島氏)
新サービス開始に当たり、東急不動産は刃物メーカーである貝印との協業を発表。貝印は近年、食の分野へと事業を拡大しており、中でも有名シェフが監修したメニューをリレー形式で提供するレストラン「Kitchen Stage」の企画運営に携わっている。こうした貝印の食に対する知見や、シェフとのネットワークを活用することで、新サービスの実現に至った。
MY GRAND CHEF for BRANZは、2027年に「ブランズタワー大崎」へ、2028年に「ブランズタワー横浜北仲」へ導入を開始。両マンション合わせて月1回、年12回の提供を目標としている。その後も首都圏の大型マンションを中心に順次導入する予定だ。東急不動産と貝印の取り組みは、分譲マンション事業にどのような影響をもたらすのか。
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