1強政治、欠かせぬ謙虚さ=第2次高市内閣〔解説〕
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2026年02月18日 15:01 時事通信社

特別国会が召集された。衆院選で歴史的大勝を収めた自民党は、衆院で3分の2超の議席を保持する「1強」となり、与野党勢力が均衡していた昨年までの政治風景は一変した。ともすれば数の力を背景に、与党が強引な国会運営に突き進む可能性も指摘される。高市早苗首相は少数意見に耳を傾ける謙虚さを欠かさず、議会政治の空洞化を避ける努力を怠ってはならない。
首相が1月の通常国会冒頭に衆院を解散したことにより、2026年度予算案の年度内成立は困難との見方は強い。しかし、首相は諦めていないという。衆院予算委員会の審議時間について、勢力がしぼんだ野党の配分を減らし、さらに与党分も短縮すれば可能との想定だ。行き過ぎた審議の迅速化は国会軽視との批判を招く可能性がある。
衆院で与野党の勢力差は歴然としている一方、参院では依然として過半数割れの状況であることも忘れるべきではない。与党が予算案や法案の採決を衆院で強行すれば、参院では手痛いしっぺ返しが待ち受ける。
首相は、政権との連携に前向きな一部野党の協力を取り付けられれば国会を乗り切れると踏んでいる節がある。だが、言論の府である国会では、議論を尽くし、互いの立場を乗り越えて合意に達する丁寧な作業が不可欠になる。首相が強調する「国論を二分する政策」こそ熟議が求められるのではないか。
国民多数の期待を受けて誕生した「高市1強」がもたらすものは政治の安定か混乱か。その評価はこれから始まる国会を通じて定まってくるだろう。(時事通信政治部長・国木田龍也)。
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