国旗損壊、31日に議論着手=党内に慎重論、集約難航も―自民

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2026年03月30日 07:31  時事通信社

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時事通信社

国会議事堂と日本国旗=2022年12月
 「国旗損壊罪」の導入に向け、自民党は31日、プロジェクトチーム(PT)の会合を開き、党内議論に着手する。党執行部は今国会中に法整備を終えるため、ハードルの低い議員立法による新法の形を取ることで国会提出を急ぎたい考えだが、憲法が保障する「表現の自由」を侵害しかねないとの懸念は強い。党内には罰則への慎重論もあり、取りまとめは難航も予想される。

 「外国の国旗(損壊)に罰則があり、日本国旗にはない。非常に大きな違和感を感じる」。自民の小林鷹之政調会長は26日の記者会見で、導入の必要性を強調。松野博一座長らPT役員は27日、週明けからの議論の進め方を確認した。

 導入論議に火が付いたのは自民と日本維新の会の連立政権合意書に明記されたのがきっかけだ。高市早苗首相は野党時代の2012年に国旗損壊罪を新設する刑法改正案の国会提出を主導した経緯があり、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)と17日、今国会中の成立を目指す方針を確認した。

 刑法改正には通常、法相の下に置かれた法制審議会で年単位の検討が必要。このため、党執行部は新法を提出し、手続きを省略したい考えだ。参院では少数与党の状況が続いているが、主張の重なる参政党の賛同を得て、今国会での成立は可能とみている。

 もっとも、党内には導入への異論も根強い。刑法の外国国章損壊罪は「外国に侮辱を加える目的」で他国の国旗などを損壊した場合に「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」を科すと規定。首相周辺は「国旗損壊罪も罰則は同等でいい」と語る。その場合、器物損壊罪の法定刑「3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金・科料」より罰則が軽くなる。

 外国国章損壊罪は外国政府の請求を起訴の要件とする親告罪。これは「外交への悪影響を防ぐ」のが立法目的だからだとされるが、日の丸を国内で損壊しても外交問題になるとは考えにくい。小林氏は「国旗を大切に思う国民の感情を守る」と会見で狙いを語ったが、立法目的として適切かどうか議論を呼ぶ可能性がある。

 どんな行為を対象にするかの線引きも難しそうだ。外国国章損壊罪と同じ親告罪とすることには否定的な声が強いが、規定の仕方次第では芸術活動や政治活動を萎縮させ、憲法の「思想・良心の自由」や「表現の自由」に抵触しかねない。党ベテランは「そもそも罰則はそぐわない」と語る。

 党幹部の一人は「進め方によっては右向けのポピュリズム(大衆迎合主義)とみられる」と不安を口にする。PTを始めれば議論百出は必至とみられ、政権幹部は「論点は多い。政府提出法案を目指せば、法制審で100年議論しても結論は出ない」と語った。 

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  • 仮にこの程度の事を外国国旗と同じ罰則で揃えられないという結果に終わった場合、「勝たせた意味ないじゃん」ってなるよ。
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