
気象庁は今日10日「エルニーニョ監視速報」を発表しました。それによりますと、ラニーニャ現象に近い状態は解消し、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態となっています。今後、春の間は平常の状態が続く可能性もあります(40%)が、エルニーニョ現象が発生する可能性の方がより高くなり(60%)、夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高い(70%)とみられます。
3月の実況
気象庁は今日10日「エルニーニョ監視速報」を発表しました。
それによりますと、 3月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は+0.3℃で、基準値に近い値でした。また、エルニーニョ/ラニーニャ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の1月の値は-0.2℃で、基準値に近い値でした。太平洋赤道域の海面水温は西部と東部で平年より高くなりました。太平洋赤道域の海洋表層の水温は、西部から中部を中心に全域で平年より高くなりました。太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)は、中部で平年より強かった一方、西部では平年より弱くなりました。対流活動は、太平洋赤道域の日付変更線付近ではほぼ平年並だった一方、その西側では活発でした。。このような大気と海洋の状態は、ラニーニャ現象に近い状態は解消し、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態となっていることを示しています。
今後の見通し
実況では、太平洋赤道域の西部から中部にかけて海洋表層の暖水が東進している。大気海洋結合モデルは、今後さらにこの領域の暖水の東進が継続することに伴い、エルニーニョ監視海域の海面水温が夏にかけて上昇し、春は基準値に近い値か基準値より高い値で、夏は基準値より高い値で推移すると予測しています。ただし、春を超えるエルニーニョ現象の予測には不確実性があります。以上のことから、春の間は平常の状態が続く可能性もあります(40%)が、エルニーニョ現象が発生する可能性の方がより高くなり(60%)、夏にはエルニーニョ現象が発生する可能性が高い(70%)とみられます。
西太平洋熱帯域及びインド洋熱帯域の状況
【西太平洋熱帯域】
3月の西太平洋熱帯域の海面水温は、基準値に近い値でした。今後、夏にかけて次第に下降し、春は基準値に近い値か基準値より低い値で、夏は基準値より低い値で推移すると予測されます。
【インド洋熱帯域】
3月のインド洋熱帯域の海面水温は、基準値に近い値でした。今後、夏にかけて基準値に近い値か基準値より低い値で推移すると予測されます。
エルニーニョ現象とは?

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「エルニーニョ現象」が発生するのは、太平洋赤道域です。このあたりは貿易風と呼ばれる東風が吹いているため、通常、暖かい海水は西側のインドネシア付近に吹き寄せられる一方、東側の南米沖では、海の深い所から冷たい海水がわき上がっています。
ただ、何らかの原因で東風が弱まると、西側の暖かい海水が東側へ広がるとともに、東側にわき上がる冷たい海水の勢いが弱まり、南米沖の海面水温が通常より高くなります。このように、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象を「エルニーニョ現象」と呼びます。
「エルニーニョ現象」は海で起こる現象ですが、発生すると大気にも影響を及ぼし、世界各地で気圧配置などがいつもとは違った状態になります。雨や雪の降りやすい場所や、風の吹き方、気温などが変わってくるのです。
「エルニーニョ現象」発生時の日本は、これまでの統計によると冷夏や暖冬になりやすいと言われていますが、2月24日発表の最新の暖候期予報では、2026年の夏の気温は全国的に高い予想となっています。

