
米アリゾナ州立大学などに所属する研究者らが学術誌「American Journal of Audiology」で発表した論文「Apple AirPods Pro 2 Live Listen as an Assistive Listening Device」は、米AppleのAirPods Pro 2が搭載する聴覚補助機能「ライブリスニング」が、騒音下における高齢者の音声認識や記憶の保持に貢献することを明らかにした研究報告だ。
高齢者や難聴を抱える人々にとって、背景雑音は言葉の聞き取りや理解、情報の記憶を著しく妨げる要因になる。通常、こうした環境では補聴器が有効であるが、高価で専門的な調整が必要だったり、医療現場では外すようにいわれたりすることもある他、見た目から導入をためらう人もいる。
研究チームは、特別な調整を必要とせず、iPhoneのマイクから直接耳へ音声を届けることができる市販のデバイスとして、AirPods Pro 2に注目した。AirPods Pro 2はライブリスニングや、軽〜中度の難聴向け聴覚補助機能「ヒアリング補助」にも対応するが、今回の実験はライブリスニングに焦点を当てて実施。60代から90代以上の高齢者20人に参加してもらい、実験室の騒音環境下で、ライブリスニング機能のオン・オフを切り替えて音声の認識テストと記憶テストを行った。
その結果、ライブリスニング機能を使用した条件では、使用しない条件と比較して音声認識能力と記憶の保持能力の両方において有意な向上が確認された。
|
|
|
|
この研究結果から、AirPods Pro 2のライブリスニング機能が高齢者の騒音下での会話パフォーマンスを向上させる可能性が示された。AirPods Pro 2は数万円で手に入り、見た目も補聴器とは分からない。すでに広く普及している製品でもあるため、補聴器の代わりにある程度の役割を果たす可能性はあるかもしれない。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。