靖国神社を参拝後、記者団の取材に答える参政党の神谷宗幣代表=28日、東京都千代田区 参政党が高市政権との対決姿勢を強めている。高市早苗首相が就任以来、靖国神社(東京・九段北)の参拝を見送っていることも踏まえ、党所属の国会・地方議員160人超が28日、同神社を集団参拝し、保守層にアピール。積極財政や外国人政策の見直しを巡り首相の主張が「後退している」と批判し、首相支持層の切り崩しを狙っている。
集団参拝は、1952年4月28日にサンフランシスコ平和条約が発効し、日本が主権を回復したのに合わせたもの。神谷宗幣代表は記者団に「日本が二度と戦争の戦禍に巻き込まれないように、国をしっかりと守り、主権をしっかり維持していくことを誓った」と述べた。
高市氏は過去に、首相就任後の参拝に意欲的だったが、実際は今月の春季例大祭期間中も含め、実現していない。神谷氏は首相の参拝は「当たり前のこと」と強調。「言ったことはやらないと信頼がなくなる」と指摘している。
参政は発足当初の高市政権を「政策が近く、期待できる」(神谷氏)と評価し、協力に前向きだった。しかし、自民党が2月の衆院選で大勝すると、保守的な政策が重なる首相の「1強」体制の下で埋没するとの危機感が強まり、違いを明確にする必要に迫られた。
国会では2026年度予算を巡り、政府・与党が審議時間の短縮を図ろうとすると、中道改革連合や共産党などと共同で衆院予算委員長の解任決議案を提出。参政幹部は「筋を通す必要があった」と語った。社会保障国民会議への参加を政権から事実上拒否されると、神谷氏は「恣意(しい)的な運用だ」と反発した。
参政幹部は「首相に失望した層が参政に戻ってくればいい」と期待する。25年参院選の比例票は743万票だったが、先の衆院選の比例代表の得票数は426万票に落ち込んだ。党勢を「頭打ちだ」(神谷氏)と分析しており、反転攻勢を図る構えだ。