
文部科学省は5月22日、沖縄・辺野古沖で船2隻が転覆し、平和学習中だった同志社国際高校(京都)の女子生徒ら2人が亡くなった事故をめぐって、高校の安全管理などが「極めて不適切」だとする調査結果を発表。さらに、平和学習は「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」と定める教育基本法14条2項に違反するものだとした。
転覆した船は、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する活動を行う市民団体「ヘリ基地反対協議会」が運航。22日に京都府が公表した資料によると、同志社国際高校に対し、辺野古移設をめぐる様々な見解について学習を行ったかを確認したところ、学校からは、「辺野古コースの実施にあたって、対立する意見について両方の視点が提示できていなかったことに疑いを持たれてもやむを得ない活動となっていた」との説明があったという。
これらの結果を踏まえて、事故で亡くなった同志社国際高校2年の武石知華さん(17)の遺族が運営しているnote「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」では、《文部科学省の報告について》と題した記事を22日夕方に公開。平和学習が特定の見方に偏っていたとする調査結果について、《賛否のある議題を取り上げるのが悪いのではなく、取り上げる場合は一方に偏るのが良くないというということが、見解として示されたことになります》と綴り、こんな思いを寄せた。
《全国の学校関係者も、同志社国際高校を特異な例とせず、自校で行われている教育が、生徒の多面的、多角的な考察、公正な判断を妨げていないかについて、再確認して欲しいです》
23日に放送された情報番組『サタデーLIVE ニュース ジグザグ』(読売テレビ系)では、辺野古事故をめぐる文科省の調査結果を特集。同志社国際高校OGの足立夏保アナ(26)が先述した遺族の思いを読み上げると、コメンテーターの金子恵美元衆院議員(48)は「ヒアリングを受けていない(知華さんが乗っていた船の)船長が、そこで何が教育されていたのか真相を明らかにしたうえで、説明責任を果たしてほしい保護者が満足できる形にしてほしい」と述べた。
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’06年の教育基本法改正以降、政治的中立性の違反認定は今回が初めて。玉城デニー沖縄県知事(66)は「踏みこみすぎ」と述べるなど、今回の認定が教育現場に与える影響をめぐって、様々な意見が飛び交っているが、番組ではMCで俳優の小澤征悦(51)がこんな懸念を口にした。
「教育基本法第14条違反が初めて使われた(認定された)ということで、教育というものが、これが出たことによって萎縮してしまわないように、教育の場を守る。そして、周りの大人がサポートしていけるシステムが作り上げられたらいいなと思います」
いっぽう、小澤が懸念を表明したことに真っ向から反論したのが、読売テレビ・報道局特別解説委員の高岡達之氏(62)だ。高岡市は「ごめんなさい小澤さん、言葉尻を捉えるわけじゃないんだけど」と切り出し、こう述べた。
「僕は教育基本法違反が指摘をされたことは、ものすごく前向きな話だと思ってるんです。これを萎縮だと取る方が、私は“何を萎縮するんですか”と、逆にそう報じるメディアに問いたい気持ちがあります」
さらに、高岡氏は教育現場における政治の学習、そして文科省の今回の認定について、「政治の現場を学生さんが見る機会を考えるというのは、大いにおやりになったらいい。ただ、今回はあまりに片っ方の団体なんです。だったら、私は政治的中立性について国が言うことは、権力の脅しだとは私は受け取らない。だから、双方に意見をこれからの未来を担う方には見てもらいましょう」とコメント。その上で、以下のように続けた。
「具体的に言えば、今回だったら何で外務省の普天間移設に関わった人の話を聞かないんですか。現場で反対派の人と向き合っている防衛局の人との話を聞かないんですか。もっと言うと、米軍に申し込めばいいんですよ!中で彼らが何をやっているのか。ということをやらないで、こちらだけをするということが。私は文科省が“政治的のことを気をつかってください”という意味では絶対出してないと思います」
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