再審制度を見直す刑事訴訟法改正案の質疑が行われた衆院法務委員会=27日午後、国会内 再審制度を見直す刑事訴訟法改正案は、27日の衆院法務委員会で実質審議入りした。証拠開示の範囲などを巡り議論が行われ、自民党や中道改革連合は検察が持つ「証拠リスト」の開示を相次ぎ要求。法務省側は難色を示した。
改正案は証拠開示に関し、裁判所が再審請求との関連性や必要性を考慮し「相当と認めるとき」は検察に提出を命じなければならないと定める。平口洋法相は「関連する証拠の範囲は相当の広がりを持つ。従来の運用よりも範囲が狭まることはない」と重ねて理解を求めた。
自民の稲田朋美元政調会長は質疑で「検察官の職責として証拠は広く提出すべきだ」と強調。中道の西村智奈美副代表は開示範囲が不当に狭まる恐れがあるとして、条文を「相当でないと認めるときを除き」に修正するよう訴えた。
これに対し法務省の佐藤淳刑事局長はプライバシー保護の観点などを理由に改正案の正当性を主張。リスト開示要求に対しても「証拠の特定は概括的なもので足りる。一覧表(リスト)がなくても十分可能だ」と拒否した。
証拠を再審手続き以外の目的で第三者に提供することを禁じる「目的外使用」の禁止も争点となった。刑事局長は通常の裁判でもプライバシー保護の観点から同様の規定があることを踏まえ、再審請求審にその規定がないのは「不均衡だ」と指摘した。
刑事局長は、証拠開示された供述調書の一部や要約の読み上げ、記者への口頭での部分的な伝達などは「当然許される」と説明。一方で全文の読み上げは禁止対象になり得るとの認識を示した。
法務委では中道、チームみらい、共産党が共同提出した対案も並行審議された。
政府・与党は今国会中の成立を目指す。再審制度の見直しが実現すれば、1948年の現行刑訴法制定後初めてとなる。

衆院法務委員会で答弁する平口洋法相=27日午後、国会内

衆院法務委員会で再審制度を見直す刑事訴訟法改正案について質問する中道改革連合の西村智奈美氏=27日、国会内

衆院法務委員会で再審制度を見直す刑事訴訟法改正案について質問する自民党の稲田朋美氏=27日、国会内